STICK MEN
EUROPE TOUR - APRIL, MAY 2009
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ツァー・ダイアリー
0 日目- 2009年4月19日
ニューヨーク州、キングストン

iPhoneのアプリに、航空管制ゲームというのがあります。 飛行機はあらゆる方向から入ってきて指でこれらを滑走路に誘導するというものです。あっという間に次から次へと飛行機がやってきて、わずかな飛行機を着陸させようとする間に他の沢山の飛行機を旋回させとかなくちゃなりません。 僕はこのゲームこそツァーに出る前の週の様子そのものだと実感してるんです。
ツァーが長ければ長いほど、対処しなくちゃならない飛行機は増えていきます…わずかな飛行機を着陸させる間にももっともっと沢山の飛行機を旋回させなくちゃなりません。

というのが僕の今週でした。5週間のツァーの荷物を詰め込むのは指を鳴らす間にもできちゃうでしょうが、ツァーの旅行と日程の日々の調整があり、曲を練習し、何曲かの新曲も準備し、バンドのリハーサルをやり、6月の合衆国ツァーのブッキングを決め、ヨーロッパと合衆国の両方の公演のためのインタビューを受け、決して無視できない沢山の家の中のこともやり、他のプロジェクトのホームスタジオでのベースパートを仕上げなくてはならなかったんです。
出発の日になったとしても、全部の飛行機を着陸させられたとは言えません…それでもStickとパスポートを携えて、残りの飛行機には自分でなんとかしてもらうしかありませんね。



ツァー・ダイアリー
1日目 - 4月21日
イタリア・ローマにて記す

さて、本物のロードの一日を紹介しましょう。 夕べはリハーサルで疲れ切ってしまい、荷造りの方は、出発当日なんだけど今朝やることにしました。
今朝は随分早く、6時に目が覚めました。お陰で荷造りには十分時間があります。荷物は殆どがTシャツです。ヨーロッパは相当暖かそうですからね。一カ所でゆっくり休憩日が取れず、洗濯はホテルの洗面台でってことになりそうなので、靴下や下着も十分詰め込みます。あとは5週間分の髭剃りとか色々。本は重いんで少しだけ。そうそう、ステージ衣装も・・・このツアーでは白と黒できめるつもりです。もっと大変なのは演奏で使うケーブル類やエフェクターを詰め込む事ですが、これは殆どリハーサル後にやってしまってます。今回のツアーではスティックの高音、低音の両方を使うことになるので、ボリュームペダルを2台、コンプレッサー1台、ディストーションは3種類(もしも会場にプリアンプでオーバードライブ出来るギターアンプが無い場合でも、高音部に厚みを付けられるように。)(新しいRadialシリーズのディストーションが凄く気に入ってて、2台持っていきます。)デジタル・ディレイが2台、チューナーを1、2台。それからコーラスのペダルも有ればいいけど・・・いや、もう十分重すぎるね。接続の為のケーブルも沢山あるし・・・今回のような小さなバンドのツアーで、一番難しいのは、飛行機で超過料金を取られないように、荷物のカバン(最大2個)をそれぞれ50パウンド以下に抑えること。(訳注:22.68キロ。勿論、どの国にツアーに行くのかでも重量制限は変わります。)僕らは段々これが上手くなってきて、荷物はどれもこれも丁度49パウンドのものばかり。あとは勿論、機内持ち込みには重量制限が無いので、コンプレッサーとCDの箱はそっちに詰めることになるでしょう。空港内で延々歩かされるときには後悔するんでしょうが、4、5回飛行機に乗れば超過料金分を相当抑えられるからね。

それからちょこちょこと買い物、銀行、薬局へ行ったり、ツアーから戻ってすぐにWoodstock Timesでやる予定の、6月の地元公演にむけたインタビュー用にCDを届けたり、自宅の向かいに居るママに、2度会いに行ったり。メンバーの集合は2時で、Robert(Robert Frazzaが僕らのサウンド・エンジニアとロード・マネージャーです)がワゴン車をレンタルして空港へ連れて行ってくれます。妻のAndiと出発前に話しておくことも山ほどあるけど…さよならを言う時間が短すぎる…。
オーケー。寒くて小雨も降ってるけど、みんな集まった。Andiにキスをして、ニューアーク空港へ向かってワゴン車が動き出すと、ママも手を振ってくれた。次に帰ってくるのは5週間後だ。

道中は風がすごい。飛行機もきっと遅れるだろうと思う。

けれど予想が外れて、大して遅れもせず午後6時半頃に離陸。まずはロンドン行きの便で、それからローマ行きに乗り換えます。この大西洋横断便は割と短く、6時間だけなんで、殆ど眠れません。到着が僕らの時間で真夜中(ロンドン時間の朝6時)なんです。それで、例によって疲れ気味の身体で飛行機を転がり出て、ヒースロー空港のターミナル5でコーヒーを飲み、ローマまで残り3時間のフライトが待つゲートへと向かったのでした。

この便では少し眠ったかも知れません。でもハッキリ言えないのは、僕の体が今何時なのか分からないほど混乱してるからです。それはともかく、ローマは良く晴れて気温20度という素晴らしさ。(摂氏です。ここはもう合衆国じゃないんですから。)午後1時半ぐらい。僕らのイタリアでのプロモータであるDaina(ダイナと発音)と、これからツアーの間ワゴンを運転してくれるMirkoが迎えに来てくれていました。 ワゴンにはすでにドラムやアンプが詰まれています。さらにもっと乗せる荷物があるので、先ずは第一回目の詰め込み作業に挑戦。これから毎日これを繰り返すわけで、きっと段々手際よくなるでしょう。


エアポートホテルでは僅かな時間でしたが、身繕いが出来たのが有難かったです。みんなもう、フラフラ状態、「夕べ」から何時間経ったんだろう・・・24時間ぐらいでしょうか。それでもその後ローマ市外へ出て行って、あるテレビ局でインタビューを受けました。





後は2、3時間自由に出来たので、ローマの街を歩き回ったんですが、いつ来ても素晴らしいところです。みんなを誘って、2カ所でコーヒー休憩もしてきました!...















午後8時半からラジオのインタビュー。なかなか面白い質問が出た、いいインタビューでした。5分もじっとしていると、座りながら眠ってしまう僕らにとっては有難いことでした!



その後すぐに夕食の筈でしたが、特別なレストランを薦められたので、車で20分かけて行ってみたら満席。しばらく待って、もう真夜中近くです。でも食事は待った甲斐のあるものでした。(僕はpenne guidiaを頼みました。ユダヤ地方のパスタってねえ?でもなかなかのお味。アラビアータに似ています。)ええと、今ニューヨーク時間で午後6時だから、今日は36時間の一日だったね。

ホテルに戻ったのは午前1時。さすがに誰もバーへ行こうとは言い出しません。みんな死んでました!
”第1日”終了!!



12日目 - 5月1日
ポルトガル・Gouveiaにて記す

さて、あっという間に、更新が思い切り遅れてしまいました。

その理由は、ただ時間がなかったということです。
絵に描いてその理由を説明するとすると、ここに僕たちのヨーロッパツァーの経路を書き込んだGoogleマップがあります。(いいえ、ジョークじゃありません。これが僕たちが選んだルートなんです!)
地図上では厳密な場所にはなっていませんが、大体のところは分かってもらえるんじゃないかな。

公演はうまくいっています - 公演の最初の頃は、新曲を演奏するときには僕たちバンドにとって沢山の楽しみと、沢山の驚きがありました。(新しいCDは半分ほど出来ていて、9月にはリリースしたいと思っていますが、まだ終わっていない曲についてはもうちょっと練り上げたり膨らませたいと思っています)

これだけでも書けて嬉しいです。僕たちは今夜Gouveiaの美しい町について、コンサートの前に空いた時間がありますから、出来ることならもう少し書きたいと思ってます。


  

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