アーカイブ The NAMM Show
January 2001
NAMM ダイアリー
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Jan 18 / アナハイム / NAMM 一日目

さて何から始めましょう?こういう規模のイベントになると、全体の様子を全てカバーするなんて、ウエブサイトであっても他のメディアであっても、とても無理なんじゃないかと思ってしまいます。とにかく自分の見た範囲の事だけを伝えるのが精一杯という感じ。

勿論、今週はまたNAMM ページっていうのを立ち上げてはいますが、今夜はそれをきちんと仕上げる時間も有りません。僕が拠点にしているErnie Ball / Music Manのブースは今回60年代ヒッピー文化をテーマにデコレーションがされていて、(去年はエルビス調でした)最初僕は、みんな僕を歓迎する為にやってくれているのか、と思ったんですが(何と言っても僕はWoodstock在住ですからね)、ここまでやるというのは、もっと別の理由があるようです。セールススタッフは全員かつらをかぶり、ベルボトムのジーンズにヒッピーサングラスといういで立ち。周囲は懐かしの60年代グッズで固められていて、花柄模様に塗られたフォルクスワーゲンのバスや、巨大なピースサインまでおいてあるという…。しかもMusic Manのブースだけでこの調子なんですから!あちこち、うろついてみようと思ってたんですが、今んところはうまくいってません…しかもちょっと歩き回るとそこらじゅうでサインを求められて困っています。でもいろんな友人達と顔を合わせることは出来ました。StickのブースではStick奏者の何人かに会ったし、Trace Elliotアンプのブースでは来週からのツアーで使うアンプを選ばせてもらったりしました。夕方には「Stick Night」(もう一回ある予定)に相当数の演奏者が出演していました。沢山のStickプレーヤーが、どんな風に新しい奏法を開拓しているかを見るのがとても楽しみだし、毎回、もっと自分の楽器の可能性を学ばなきゃ、という気持ちにさせられます。
オーケー、ホントは一晩中でも書いていたいんだけど、明日のショーの為に練習しなきゃならない曲があるからこの辺で…。

Jan 19 / アナハイム / NAMM 二日目

ふぅ〜!こういうイベントが2、3日で終わるっていうのはありがたいですね。もう人と楽器とコンサートが充満してて・・・しかもろくなコーヒーが飲めない!(Line 6社 - ベースやギター用のPOD《訳註:ダイレクト録音用のアンプシミュレータ》で有名ですが、ここのブースにはエスプレッソのマシンが置いてあって、当然いつも人だかりがしているんですが、今日はその機械が故障してしまってました。来年はMusic Manを説得して、ブースにエスプレッソマシンを置いてもらうことにしましょう。もしかしたら僕にバーテンをやらせてくれるかもしれない。)
今夜はErnie Ball / Music Man のショーで、Steve Morse bandやVinnie Moore、Albert Lee、Steve Lukather、そしてあのDixie Dregs、それからJohn Petrucci(僕の共演相手)などが出演しました。すっごく楽しく、しかもすっごい音符の数です!なにより驚かされたのは、何組かのバンドが演奏した後、僕が紹介されたのでステージに上がってベースを接続し、それから振り向いてみるとJohn Petrucciではなくて、もう一人のベーシストDave LaRue、さらにまだベーシストが一人・・・彼はMusic Man主催のコンテストで勝ち抜いて、今日のショーに参加しに来たそうなんですが、これからベース・ジャムをやる予定になってるようで、僕だけがよく分かってなかったようです。ま、いいか。まさに「打ち合わせ無し一発勝負」の極み!Daveが僕の方をみて、「Dで!」と叫んで、すぐに演奏が始まったのでした。
その後、Johnとの共演曲。これも(いつもの僕のプレイよりうんと速かったですが)ファンク・フィンガーを使って何とか乗り切ることが出来ました。ところが、余りに音符の数が多すぎたのか、ファンク・フィンガーの片方が壊れてしまったんです。幸運にも次のショーまでの間に接着剤を探し出し、マジックテープを付け直して、二度目のショーも無事に終えることが出来ましたが。
これから数日、もっとNAMMショーの情報や新製品の写真など(少なくともベース関連の物)をお届けしたいと思ってます。


Jan 20 / アナハイム / NAMM 三日目

今日も一日中展示会のフロアをうろついて、沢山の人に会い、いろんなものを観て、聴いて、そして楽器を弾いていました。(親友のArtie Traumとの演奏も。)ちょっと精力を使い果たしていて、今日の様子を詳しく欠けないんですが、NAMM特集ページの方はどんどん追加更新しています。ごちゃごちゃと写真を詰め込んで、もう2ページ目に入りました!新しい企画としてドームのある風景というのも始めてます!

深夜までサイトの更新をしてて、寝不足状態になってきました。来週、CGTとのツアーのバンの中でたっぷり眠らせて貰うことにしましょう。(嬉しいことに、運転しろとは言われませんので。)


Jan 21 / アナハイム / NAMM 四日目

今日もまた何人かの友人達と出会いました・・・ホントに凄い数のミュージシャンが集まって来てます。まず、Peter Gabrielの最初のアルバムとツアーでギターを弾いていたSteve Hunterに出くわして、「Salsbury Hill」での素晴らしいピッキングパートについて語り合いました。そのすぐ後、今度はアルバム「Double Fantasy」で何曲かギターを弾いたEarl Slickに会い、Johnの死という衝撃をそれぞれどんな風に受け止めたかって話になりました。NAMMページに掲載する写真も沢山撮って、それから楽器やアンプなんかが片づけられ始める少し前に、会場を後にしました。さあ、次はロングビーチで、California Guitar Trioと、ドラムのPat Mastelottoとのリハーサルが待ってます。(もちろん、夜にはこの新しいウェブページの細かな手直しもやらなきゃ。)


Jan 22 / ロングビーチ / 総括

イベントの終了にあたって、いくつかのコメント: 今回のイベントは、以前のNAMMショーより楽しいものでした。 その理由としては、このサイトの訪問者の皆さんのためにこのレポートを書くことが楽しかったってことがあります。(実際に参加するともっと楽しいでしょう) また他には、ミュージシャン仲間と交流を持つことができたからなんです。あちこちで出会えたのはとても素晴らしいことでした。でも、あなたはそういう体験をするのはなかなか難しいかもしれません。というのは、ここでは大きい会社から小さい会社まであちこちで激しいビジネスをやっていて、皆、商品を売り込むのに必死だから!(まぁもちろん、それこそがこのショーの目的なんだけどね!)

それはさておき、今回僕が見て最高だったものを挙げてみましょう。
  Music Manが後援したすごくスペシャルなコンサートでは、すばらしいギタリストたちが参加していて、しかも彼らはすごくいい奴ばかり。楽屋でも一緒に群がっていました。(LukatherがMorseの演奏を食い入るように見つめていたり…ミュージシャンの集まりってのは大体こんなものです)
  Chapman Stickのブースでは、いつも皆お互いに挨拶を交わして、それぞれ異なる才能を持ったStickプレイヤーの演奏を静かに見守り、他のブースの邪魔になるようなことがありません(NAMMじゃ珍しいことです)そして、進んでStickに関する知識やアイデアや夢を分け合い、演奏者たちの本当の意味でのコミュニティーになっていました。
  何人か古い友人に会いました:初期のPeter Gabrielバンドの仲間のSteve Hunter、JohnとYokoとの1980年のセッションで一緒だったEarl Slick、ベース制作者のNed Steinberger、イタリアからやってきたPasquale Minieri、Jeff Pevar、Michael Rhodes、Ross Shafer、その他沢山。     それからベーシストのDoug WimbishとDave Pomeroyと一緒のワイルドで毛むくじゃらのディナーときたら、その夜のベース談義や話の中身をテープに取って皆さんにお聞かせできたらと思ったくらいでした。
というわけで、来年はNAMMには絶対行かないぞと誓ったりしても、実際に参加してみるとすごくいいところもあったりして、今年行っててよかったなぁと喜んでいたりするのでした。

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