ちゃぁり〜氏の
キング・クリムゾン
NYC公演レポート

Aug 16, 2008

(Tony Levin Club of Japan 米国支部発)


ちゃあり〜です。TLファンクラブの皆様のみならずおそらく日本在住のクリムゾ ンファンの関心情報と思われる、2008年版クリムゾンのライブレポートで す。最終日の1日前、8月16日(土)、ノキアシアター(NYC)です。(以下 敬称略)

7時開場のはずだったが、入場できたのは7時10分ごろ。早速ショップに行っ てブツを確認したところ、ベースボールキャップ、21馬鹿T2種類、Lark'sロ ンT、disciplineポロ、2008年ツアーT、40周年記念Tour Box(後述)、ハ リソンのCD、クリムゾンクロニクル(サイン入り)、クリムゾンCD(日本版紙 ジャケ)などが売っていたので、ツアーT、ディシプリンポロ、ツアーボックス を購入。




ステージは後方左からマステロット、ハリソン、前方左からフリップ、ブ リュー、レビンの配置。マステロットはセットにエレクトリックドラムを組み込 んでいて、ハリソンはツインペダルと変な金属板(チャイナシンバルみたいな音 がする)を使用。フリップは自分の席と客席の間にラックを置いて、自分の姿が 隠れるようにしている。フリップの足元にアンプは見られない。ブリューはジョ ンストンのアンプ、レビンはアンペグのベースアンプとMESAのギターアンプを併 用。(たぶん後者はスティックの高音用)
7時53分にフリップ登場。サウンドスケープ2曲演奏。ギターソロを含み、個 人的には楽しめた。演奏終了後、一度退場。
8時25分、全員登場して演奏開始。

曲目
1.Drum duo
2.The construcKtion of light:レビンはスティックを使用。ほぼ完全コピー の演奏。ただ、スティックはウォーギターよりも音が硬いので、印象は結構違 う。2人のドラマーは比較的似たような演奏をしていた。
3.Neurotica: ドラムから始まった。元が相当複雑な曲なので、ドラムは2人 がかりで複雑な演奏をしていた。大変良い。
4.Red: レビンはスティックを使用。テンポは原曲よりも遅め。
5.Three of a perfect pair: ハリソンは特にこの曲でツインペダルを多用。 かなり熱い演奏。
6.Dinosaur:イントロ、アウトロのシンセはかなりぞんざいに弾いていた。レ ビンはこの曲で初めてベース(スティングレイ5)を使用。なお、このツアーに はNSコントラバスを持ってきていない模様。ということで中間部はなし(ブレイ クのみ)。
7.The talking drum: レビンはファンクフィンガーを使用。ハリソンが基本的 なリズムを叩き、マステロットは色々な小物パーカッションを使用していた。
8.Lark's tongues in aspic part 2: レビンはスティックを使用。
9.One time: レビンはベースを親指弾きしていた。中間部はサウンドスケー プ(+ロングトーンのソロ)がかなり長めに演奏された。ハリソンは暇そうで あった。
10.B'boom:サウンドスケープはイントロのみのように聴こえた。当然ながら ハリソンの演奏パターンはブラッフォードのそれとはかなり異なる。スラックは 演奏せず。
11.Frame by frame:4/4拍子部分でドラム2人は金物を多用して疾走感が出 ていた。大変良い。
12.Sleepless: ドラムから始まった。マステロットはシンセドラム中心。そ こにレビンのファンクフィンガーが入る。いわゆるバキバキの音ではないので、 ちょっとベースリフが違う雰囲気。ただ、この3人が組み合わさることでほとん どテクノのようになっている。誰も踊らなかったが、踊れる。すばらしい。
13.Level Five: レビンはスティックを使用。ドラムが二人になることで、リ ズム面が強化されている。でもこの曲をやるんだったらLTIA pt4のほうが聴きた かったなあ。
14.Indiscipline:ハリソンが大活躍。にぎやかな部分では2人で派手に演 奏。基本ドラムパターンが大分変更されている。静かな部分はマステロットがシ ンセドラムを演奏(ただしやや微妙)
ここでいったん終了。レビンは客席を撮影。

E1-1.Drum duo:1曲目のドラムデュオとは異なる演奏。より即興性が高くなっ ているが、どちらもきちんと書かれた「曲」のようになっていた。
E1-2. Therla hun ginjeet: レビンはファンクフィンガーを使用。
もう一度引っ込む。

E2-1. Elephant Talk
E2-2. VROOOM: レビンは前半でスティック、後半でベースを使用。前半部のベー スソロをスティックで弾くのはかなり大変そうだった。
最後に4人(除フリップ)がお辞儀(というのかわからないが)をして退場。フ リップはステージ袖近くで拍手。

感想
・ツインドラムはやはり強力。ドラムから入る曲はどれもドラムが派手で、出来 が良かった。どの時代の曲も迫力が増している。Patは昔よりもトリッキーな演 奏をできるようになっているし、GavinはBillとPatの中間的な演奏スタイルなの で、2人の相性はだいぶ良いのではないか。

・細かいミスが散見されたが、全体としてはとてもよい。
・上述したように、レビンはおもにスティックを使用していた。今までベースで 弾いていた曲もスティックに変更していて興味深かった。ベースラインもそれに 伴い変更が加えられていた。
・ハコはどうも低音が回りやすいようで、特にスティングレイを演奏していると きには何を演奏しているのかが不明瞭だった。
・ブリューのことはほとんど書いていない(嫌いなわけではないです)が、声は 良く出ていたし、良かったのではないか。
・今後の課題はこの編成を利用した作曲ができるかにかかっているのではないか?

ツアーボックスについて:未発表、既発表のリハーサルやインタビューなどを ざったにつめこんだCD(40分)。20ページのブックレットは写真満載だが、 既発表のものが多い。マニアしか買わない代物だが、マニアが喜ぶかは微妙か。 ただ、このツアーボックスがパンフの代わりとするなら、$25という値段は高 すぎるとはいえない。ただ、過去のパンフよりも作り(紙質、印刷)はぞんざい。

-------ライヴ・レポート終わり--------


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