California Guitar Trio ツァー
ゲストでTony Levin
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Tour Diary CGT Tour日程

第0日 4月10日

今、今回のツアーでの最初の移動中のバンの中で、この日記を(そしてそれを掲載するウェブページのフォームを)書き始めました。
今日の午後、シカゴで合流して、ある友人宅でリハーサル。沢山思い出さなきゃいけない曲があって、さらに(少なくとも僕にとっては)新しく覚える曲もいっぱい。前回のツアーの時より更に沢山のCGTの曲を覚えさせられました。さらに僕らはMahavishnu Orchestraの曲を一曲と、Crimsonの曲も2曲ほど練習しています。
みんな、調子は良さそうです。Hideyoはたばこを止めたし、今回のツアーではいつも彼等が使うのより大きめのバンを調達してくれました。(もちろん、飛行機で移動できた日々のことは忘れてしまわなきゃ。)今度のツアーには僕たち以外にもう一人、Stephen Tilsonが一緒で、彼はグッズの販売と運転を手伝うことになっています。
夕方、ギタリストのRichard Leo Johnsonが合流しました。彼はこのツアーの前半で前座をやることになっています。(そして5月のWaters of Edenツアーでも何回か前座をやる予定です。)
僕たち全員、そして荷物と楽器をバンに詰め込むのはなかなかの大事でした。6人分しか座席がないところに6人全部詰め込んで、どうやってみんな(というか僕が)耐えていけるんだろうか?でもまあ、今夜は苦情は出ませんでした。明日、ツアーの初日をやるミルウォーキーへの短い移動だったから。ホテルに着いた頃には雪が降っていました。
この日記をアップして、それから少し寝なくちゃ・・・

Our hotel 一日目 4月11日 / ミルウオーキー

今日の記録:午前6時に起床。8時にテレビの生放送。ラジオのインタビューが10時と11時にあって、その後レコード会社と新作発売の打ち合わせ。4時からはもう一つのテレビ出演。5時にサウンドチェックで、6時半から新作発売パーティ(公演会場でやってくれたで助かった!)・・・そしてやっと8時半からコンサート(そうそう、これをやりに来たんだよね!)。ショーの後はお客さんのCDにどっさりサインして、それからようやく外で食事出来た。正直なところ、今ハッキリ言えるのは、こんな風には26日間も続けられない!ってこと。
trio and tony at tv set コンサート自体は最高でした。でもいつものようにツアーの初日に付き物のハプニングもありました。ホントに十分リハーサル出来てないから、次どうなるのかちょっととまどうところがあるのです。(少なくとも僕に関してはエラーも相当あったけど、でもそんなにひどくなかったし、お客さんは最高でした。)CGTは去年の秋に一緒にツアーしたときの公演に、さらに新たな要素を付け加えました。何カ所か各自ソロでやる部分があって(僕は「Waters of Eden」から一曲、テープに合わせて演奏しました。)、さらにアンコールの企画が客席へ降りていって、そこで演奏すると言うものでした(僕はこの時はアコースティックベースを使いました)。彼等の演奏はいつも通り素晴らしいものです。 今日になって新たに発表されたのですが、6月のT-Levツアーで、またこの同じ会場へ6月3日に戻ってくることが決まりました。(Shank Hallって名前なんですが、これってSpinal Tapに出てた名前?)今夜のお客さんは本当に最高でした。また6月も同じように迎えてくれればいいなと思います。

Richard Leo Johnson backstage 二日目 4月12日 / シカゴ

今は午前2時、少しでも休めるようになるべく早く書くようにしなきゃ、明日は6時出発!
Milwaukeeでのひどく疲れる一日の夜遅く、食事に出かけるのを我慢できませんでした。 トリオの一員、Hideoはいつもの食事の写真を撮りませんでした(!)でも、彼の注文を見てとてもびっくりしました。なんと巨大なバナナスプリット! 午前1時にそんなどえらいデザートを頼むような神経を持った大人は見たことありません。 ブラボーHideo!

今日は昨日よりは楽な一日でした。Chicagoへ2時間ほど車で移動して、サウンドチェックの前に自由な時間がありました。公演の前のサウンドチェックのとき、Music News NetworkのChristineがトリオのインタビューをしに突然現れました。(そのとき彼女は次の号の僕のインタビュー記事を見せてくれました)
公演の時、去年のSealのツァーで一緒だった、バックシンガーのPaul MabinとMike Harbeyがやってきました。彼らとはずいぶん長い間、同じバスの中で生活した仲間です。 彼らとはあまり話はできませんでした。公演はと言えば、凄いものでした! クラブは見たこともないほど興奮した聴衆でぎゅうぎゅう詰めでした! トリオの演奏する、Bohemian Rhapsodyに合わせて歌う聴衆のビデオクリップをこっそり撮りました。ワオ!
でも、僕にとって一番...髪の毛が逆立つような事件がその前にあったんです。 それは、トリオが僕のソロの演奏のために退場したときでした。 僕は、Waters of Edenの中からBelleという曲を演奏しようとしていました。この曲は、 兄のPeteとのデュエットの曲なんですが、彼は毎日演奏に来られない(!)ので、彼のパートだけのCDを作ったんです。僕の計画では、最初に僕が演奏を始めて、彼のパートになったら、CDのプレイボタンを押すんです。Milwaukeeでは、これはうまくいきましたが、ボタンの押し間違えをしないかどうか、結構気を使いました。(ステージの上で、スポットライトを当てられてあの小さなボタンを見つけるのは簡単なことじゃないんです。おまけにもともと明るいところでも老眼鏡がないと何も見えないんだから!)
とにかく、今夜は災難が起きました: 僕はうまく演奏を始めて、高い音へ演奏を進めたところで、ボタンを押しました...オフのボタンを!演奏を止めて、オンのボタンを探しても見つかりませんでした。仕方なくあきらめて、 聴衆に向かって、実際、こういう悪夢を見て、真夜中にうなされて目が覚める事あるんです、って説明しました。 いちばん畏れていたことが現実になるということで、たぶん僕にはいい薬にはなるにせよ、実にきまりの悪いものでした。 我らが信頼すべき売店係のStevenが懐中電灯を手に現れて、僕(ハイテクのマスター)がCDの電源を入れて曲の選択をするまで照らしていてくれて、漸く曲が再開しました!
とにもかくにも、パフォーマンスというのはこういったもので、ステージの上では観客にとっても我々にとっても驚くことがいっぱいです。
明日は、いや、もう数時間後にはDetroitに発ちます。向こうでは、そこの大きなラジオ局のMartin VanDykeにお昼にインタビューを受ける予定です。
この続きはまたすぐに書きます。


楽屋でのリハーサル光景:Paulがマジックインクでボトルネック奏法をやっているところ。
三日目 4月13日/デトロイト

午前6時、シカゴを発ってデトロイトへ。(昨夜は午前2時にこのダイアリーを更新したんだよ、わかってますか!)Martin Bandykeショーに出演するため、まっすぐWDETラジオ局へ向かいました。ここはツァーで訪れるミュージシャンには人気の的で、僕たちも、例え6時起きで出発することだっていとわないほどここはいいところなんです。その理由は、Martinは自分の素質をよく分かっているし、演奏家の素質もうまく引き出して、とてもいい音で放送しれくれるからなんです。
Detroitにはいい友人がいるので、いつもここに来るのが楽しみです。Mark、Lee、それに、Barryがラジオ局までやってきてくれて、バンドに一日中つきあってくれました。 (Markは自分のエスプレッソマシンをクラブまで持ってきてくれました--誘惑に勝てません!)(Markと僕はエスプレッソメーカーについては長年の間課題を抱えてるんです。 彼は僕の奨めでマシンを買い(Saecoです)、僕は彼のアドバイスに従って、マシンをグレードアップしました(何台かのうちの一台を)。それに、どれかが壊れたとき(そう、壊れるんです)お互いにアドバイスを聞きたくて電話するんです。一度なんか、コーヒーフィルターのカゴが壊れたところを写したビデオまで作ったりもしました。
コーヒーといえば、Chicagoでは誰かが親切にもバンドにキャロットケーキを持ってきてくれんですが、(僕のベース本のレシピ通りに作ったんだって!)バンの中でごちそうになりました。
Detroitでのショーは、実際にはその郊外のFerndaleというところでやりました。 そこの会場はどうやら以前はポルノ劇場だったようです。もっとも今は...ほんのちょっと...改装されてるけど。楽屋ときたら、そう、ご想像通りでした!でも、最初のショーでは、とてもいいお客さんたちに暖かく迎えられました。僕たちは、"Dance of Maya"と初期のマハビシュヌの曲を演奏しました。それから、僕のCDとのソロ演奏はChicagoのときよりはうまくいきました(どうしたってあれより悪くはならないよ!)。 それから、アンコールのときに、プラグを外してステージから客席に出ていったときも、聴衆はみんなとても親切で暖かく、すごく静かにして下さいました。
ショーのあと、デトロイトの僕のファンとトリオは古き伝統にのっとって、ホテルの部屋でウォッカを味わいました!80年代には、MarkとLeeはよくクリムゾンが公演をやっている街にやってきて、Barryの手作りの海苔巻きをつまみに、いろんなスペシャルブランドのウォッカの飲み比べをやったものです。この小さなパーティは、長い間驚くほどしっかりと僕たちの習慣として根付いてきたものなんです。
写真が少ないんですが、スケジュールが立て込んでいてカメラのバッテリーを充電している時間がありません。今夜やるつもりです。

Home! 四日目 4月14日 ピッツバーグ

ドライブはそんなに悪くはありませんでした。とはいうものの、Pittsburghに差し掛かったものの、僕らの採ったコースには6番出口が無いということを発見。ラッシュアワーの渋滞の中で、元来た道を延々と後戻りしたときには、ラッシュアワーにぶつかって、長々とUターンしなくちゃならなかったとき、思わず以前のBruford Levinツァーを思い出してしまいました。
プロモーターの人がホテルでエスプレッソをごちそうしてくれました!(彼は僕のこのダイアリーを読んでるにちがいない!)大学でのショーは最高でした。会場は少し小さいながら、円形の講堂で、すごく良い音響でした。 これまでのクラブよりずっとコンサートらしい感じでした。 夜遅くに食事に出ても、店が開いているところはほんのわずかでしたが、それでも僕たちは 地元のpiroges(訳注:魚のパイらしいです)を試してみるのは忘れません(あの下からポタポタ垂れていたのはバターだろうか?)

lecture Pittsburgh(大学)の楽屋で、トリオの面々にギター奏法のレクチャーをしてるところ。HideyoとPaulは集中力に欠ける。


五日目 4月15日 バルチモア

さてさて、バンでの移動もそろそろ相当の距離になってきました。 しかも、あらかじめ予想したよりも、いつも1時間は余計にかかっているような気がします。 Baltimoreへの道中では、僕はこのツァーが始まって以来1000マイルを越えたことになります。(他のメンバーは、Salt Lake Cityからツァーの始まったChicago までの移動を含めて2500マイルを越えています)
今日は会場までまっすぐ行かなくてはなりませんでした。ホテルに長居しすぎて、出るのが遅くなっちゃったんです。会場のOrion Studioはユニークなところでした: 本当に大きなスタジオで、その中に小さなステージがしつらえてあって、熱心なお客さんたちが大勢スタジオの中で、それぞれのお気に入りのミュージシャンのすぐ近くに陣取って聞いていたんです。僕たちも皆すごく演奏を楽しめた場所でした。
In the van バンの中での過ごし方

六日目 4月16日 シャーロット

今日の移動距離は最長(435マイル)でした。 南に下るにつれて気候は暖かくなってきます。今日の会場はDouble Doorというブルースクラブでした。 アコースティックギターのグループがブルースバーで演奏するっていうのはちょっとおかしい感じです。 騒がしいお客さんを静めるのはかなり大変で、特にアンプラグドのアンコールでは苦労しました。でも、 お客さんは概ね素晴らしく、僕たちははるばる演奏しにやってきたことを本当に楽しんで下さったようでした。

7日目 4月17日 アトランタ
アトランタへ向かう途中、朝食のために道路を降り、僕は妻のAndiに電話をかけました。 彼女はこのあたりに詳しいってことは知ってましたが、「賭けてもいいわ、あなたたち、今Waffle Houseにいるでしょ」図星でした。
WKLSラジオの出演時間にちょうど間に合う時間に町に着きました。 途中、ホテルに寄って、Variety Playhouseに入りました。ショーが始まる前に、この同じ場所で6月6日に僕のバンドでまた公演することに気がつきました。もうひとつの素晴らしいショー、CGTの前座を勤めたRichard Leo Jhonsonは、残念なことに今日でお別れです。彼にはまた5月に僕のショーの前座を勤めてもらう時に会うことになるでしょう。

8日目 4月18日 オフ・移動日
早朝に、 "Good Morning Atlanta" ショーに出演しました。トリオの面々は、ギターを運んでいるときに有名なアナウンサーのEd McMahonと出くわして、彼は(多分冗談めかしてだと思うんだけど)Star Serachのオーディションに来たのかい?と尋ねたそうです!
テレビ出演の最後に、Waters of Edenの短いバージョンを演奏して、急いで荷をまとめてまた出発しました。 次の目的地はKansas のLawrenceで、かなりの距離があります。僕はこの旅で初めてバンから脱出して、飛行機で移動することにしました!
夕方、ホテルに着くとCrimsonでの相棒のPat Mastelottoから荷物が届いていて、新しいCDが入ってました。Patによってなされた新Crimsonの曲のファンタスティックなミックスでした。僕はこのCDが今後どういうことになるのかは聞いていないんですが、一般に発売されるといいと思います。僕は今、ホテルの部屋で座ってこれを書いていますが、R. Frippが僕のベースとドラムボックスをバックに朗読しているものを流しているんです。それからPatが暇つぶし用にパンフレットを一冊同封してくれてました。タイトルは「バイブル式脂肪燃焼ダイエット:聖書を使って30日で15パウンド痩せる法」!ふ〜ん、 こりゃあ、確かにバンでの移動よりは楽しそうだ!

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(日本語版を用意しました)
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