Tony Levin's
'Road Diary' Archive Vol.3
1998

January 10 - Woodstock

僕にしちゃ珍しく最近演奏から遠ざかっていて、機材を新しくしたりPat Mastelottoとクリムゾンの為の曲を試作したりで忙しい。中でも一番手が掛かるのは発売間近の「Bruford Levin Upper Extremities」のパッケージの印刷を監督する事だ。こういうことを思った通りの結果にするためには、ホントに嫌になるぐらい気を使わなきゃならない。自分でこれをやるようになってからレコード会社の美術部門の人を尊敬するようになったよ。僕のPapa Bearのパッケージに関して言えば、CD、ケース、ブックレットの3つはそれぞれ違う会社で作っているんだ。(最終的にはメイン州の、CDをプリントしてる場所で一つのパッケージに仕上げる。)僕がアルバム用の最終的なアートをディスクで送ると、それぞれの会社が「マッチプリント」(校正用の色刷り見本)を送り返してくるので、それでまず出来をチェックするんだ。(一回目は必ずと言っていいほど何かミスがある。)で、そっからそれを何度もやりとりして、OKってことになると印刷の予定が決まるんだけど、こっちはそれからボストン界隈の印刷所を幾つも回って、最終の印刷物がマッチプリント通りにちゃんと刷れてるかどうか、もう一回確認しなくちゃならない。(これがCDの盤自体のアートの場合また行程が違っていて、シルクスクリーンだから、完全に見本通りになるっていうのはまあ不可能だ!)最終的なアルバムのアートとミュージシャンが初めに考えてたものとが、大抵の場合ぜんぜん違った物になるっていうのも無理は無いと思うよ。僕みたいに自分でアート関係をやってみて、全行程、常に印刷屋の後ろで眼を光らせていても、それでもちょっと瞬きしてる間におかしくなっちゃう事だってあるんだから。(ちょっと偏執っぽい?言えてるね!)

別の話題に移ろう。僕の撮った写真の展覧会が1月30日から3月1日までスイスで開かれます。スイスのSierreっていう街の「Maison de Courten」っていうのが会場です。(興味のある方の為に:Sierreはローザンヌから東へ110km、ジュネーブからは約180kmでチューリッヒからは南に250kmのところにあります。現地の電話番号は(0)27-456-2688か(0)27-452-0231。地元の名物料理はラクレットとフォンデューだけど、ここのCapriっていうピザ屋はスイスで一番らしいよ。)

今年はロスのNAMMのショーは欠席します。(ホッ!)自分がそうしたい、っていうこともあるし、上に書いたアルバムのアートのことに掛からなきゃならないしね。4月に「Bruford Levin Upper Extremities」が発売されたらツアーにも出ます。でも日本以外の地域については、何処へ行くかは未定です。分かり次第お知らせします。

じゃ、お元気で。


February 8 - Woodstock

The 'Toast Bass'

依頼してから随分長くかかってしまったけれど、僕のMusic Man bassesにいる友人が数年前の火事で焼け残ったカスタムベースを修理してくれた。白だった色ががアンバーに変わり、ボディの一部はチャコールになっていて、本当に綺麗になった! 僕はこれの名前を”トーストベース”か、”炭ベース”に変えようと思う。ともあれ、ぼくはこれがちゃんと直ってくるかどうかヒヤヒヤしてたので、MusicManには感謝したい。ベーシストの皆さんはMusicManにこの新色を注文しないようにね!


Feb 14, 1998 - Woodstock

Poster for the upcoming exhibition in Switzerland

話題をかえて、僕の写真展がスイスで1月30日から3月1日まで開かれます。場所は、スイスのSIERREにある、"Maison de Courten"というところです。(興味のある人に、Sieereはローザンヌから東へ110km、ジュネーブから180km、チューリッヒからは南に250km離れたところです。電話番号は、(0)27 456.26.88 か (0)27 452.02.31、地元の食べ物でおいしいのは"raclette" と "fondue" だけど、スイスのピザ屋で最高なのはCAPRIだそうです。

Face-painted photo of Tony.

この僕の古い写真は英国のロックフェスティバルでP. Gabrielとの公演の前に撮ったもので、顔のペインターが見たら挑戦したくなりそうなものだね!

コーヒーについては、素晴らしい発見をした。僕が家でいれている(ロードのときにはCrimson Espresso Valetで)のはウッドストックのマーケットで売られている強い有機栽培の豆。最近すごくびっくりしたのは、これがごく近所でローストされているのが分かったこと。道理でフレッシュだと感じても不思議はなかったわけだ。 もちろん僕はそこを訪れて、Emma at Catskill Mtn Coffeeが沢山のブレンドを揃えている(エスプレッソブレンドは2つ)(僕の好みはシンプルに"Peruvian",と呼ばれている)のが分かった。有機栽培の豆だけを使って、少しずつ頻繁に焙煎して、通信販売で売っている。まったく合理的だ!(1ポンドあたり$7.50、"Wholesale Club"だと5ポンド以上で1ポンドあたり$5.80) そこ(Catskill Mtn Coffee)の連絡先は、RedEmma@aol.comか、電話888 SAY-JAVA。(僕はこの文字ナンバーというのが嫌いなんだ。そうじゃない?つまり888 729-5282)

ニューヨーク市内のおいしいコーヒー情報を下さってありがとう。チェックしてみたいと思います!

このところウッドストックでEllis Paulの次のCDの仕事と、地元の歌手のBar ScottとギタリストのMatt Hendersonのプロジェクトが進行中。もうすぐ日本に発って、今度出る Bruford Levin Upper Extremitiesのプロモートをする。僕は忙しいDavid Torn、Chris Botti、そしてBill Brufordを揃えた。日本でのツァーは4月で、それから合衆国内でできるだけ沢山のクラブでの日程を詰め込む(Bill Brufordがヨーロッパに帰らなくてはいけない時まで) 現在のところ、ワシントン、フィラデルフィア、ニューヨークシティ、そしてボストンがターゲット。もちろん、日程が決まったらここに書きます。


February 23 - Woodstock

Update: 明日東京に向けて発つところ。いくつかのセッションと向こうでのCDリリースに向けてのプロモートをしてくる予定です。 Bruford Levin Upper Extremities projectのツアーの日程が決まりました。ここに明らかになっている分を書きますね。
バンドメンバーは、 Bill Bruford / drums, David Torn / guitar, Chris Botti / trumpet,そして僕(僕たちは4月にCDを出します)

April 7: Diamond Hall, 名古屋
April 8: Heat Beat, 大阪
April 9, 10: Akasaka Blitz, 東京
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April 13: U.S. warmup date. location t.b.a.
April 15: Washington / Birchmere
April 16: Phila. / T.L.A.
April 17: Baltimore / Orion (2 shows)
April 18: NYC / Knitting Factory (2 shows)
April 19: Boston / House of Blues

とても小さなクラブばかりです。これまでクリムゾンやガブリエルとプレイしてきた場所とは違いますが(!)全て演奏するにはとても楽しい場所で、バンドメンバーは皆楽しみにしています。この小旅行から帰ってきたら、B.L.U.E.CDのアートワークと曲のサンプルを一つ二つこのサイトに載せます。


February 25 - Update from Tokyo

こちらに来て、目が覚めてから泊まっているホテルがある赤坂あたりを散歩しました。最初に見つけたもの:Starbucks!世界は確実に狭くなってるね!


March 3 - Los Angeles

日本からの帰途、幾つかのセッションに参加のため西海岸に立ち寄っています。友人のKaiにあって最新のグラフィック・ソフトを見せてもらったり、サンタモニカでDavid Tornのコンサートを見ようと思ってたんだけど、ああ!仕事で全然時間が取れない・・・でもここは天気は最高です。(よく聞く雨のニュースは何だったんだろう)

B.L.U.Eのツアー日程が少しだけ変更されました。今の時点での(これが最終決定だと思いたいけど)予定は4月13日がニュー・ヘイブンのToad's Place(OK!僕の好きなクラブの一つだ!)、4月14日にフィラデルフィアのT.L.A、4月15日がワシントンのBirchimere、4月17日がバルティモアのOrionで2回、4月18日がニューヨーク・シティーのKnitting Factoryで2回、4月19日がボストン(ケンブリッジ)のHouse of Bluesとなっています。
(House of Bluesでの最終日はインターネットでライブ放送がある予定。)

それから、このU.S. ツアーの少し前にAmerica OnLineでライブ・チャットをやる可能性もある。(タイプのスピード、上げなくっちゃね。)

バンドのラインナップは今回のCDと同じです。David Tornがギター、Chris Bottiがトランペット、そしてもちろんBrufordと僕がドラムとベース。日本でのツアーに関してはダブル・コンサートっていう凄い話になっています。クリムゾンの派生型である、Belew、Fripp、GunnのProjekct Twoと一緒にコンサートをするんだ。いや〜、コンサートの最後にクリムゾン全員のジャムになるってことは無いけどね。
(どっちにしてもPat Mastelottoが欠けてるからね。)でも日本のクリムゾンファンには不思議な体験になるだろうね。クリムゾンのメンバーが殆ど揃ってるのに、クリムゾンの音楽はやらないんだから。

Papa Bear Recordに関して言うと、いま新しいCDの出荷目前まで来ています。
B.L.U.Eの録音中に僕が感じた楽しさを、世界中の人々も同じように感じてくれる時が待ち切れません。


March 12 - New York

B.L.U.E. Now Available!

さて、僕は皆さんにこれを言えることですごくワクワクしてます。 いよいよBruford Levin Upper Extremities CDが発売になりました*。グラフィックはとても素敵に仕上がりました!このCDについてのページをこのウェブサイトに用意しました。 サンプルはもう少ししたらご紹介できます。正式な発売日は4月14日なんですが、もうCDはオフィスに用意できているのでローリーに申し込みがあったらもう送っていいよと言いました。

合衆国でのB.L.U.E.CDの ツアー日程 は別のページに書きました。問い合わせ先の電話番号も書いてあります。ただ一つしそこなったのは、 B.L.U.E. Tour - April 13-19会場の近くにいいエスプレッソの店があるかどうか確認しなかったことです。もしこのページをご覧になった方でこのあたりに詳しい方がいらっしゃいましたら、教えていただければとても嬉しいです。僕はそこをツアーページに載せるつもりです。(New Haven, Philly, Alexandria VA, Baltimore, NY West Villiage, or Cambridge MAのあたりの情報をE-mailして下さい。宛先は、pbearrec@aol.comです。よろしく!)

新しいCDについてのオンラインチャットを開催する予定です。詳しいことが決まったらここに書きますね。(おそらくひとつはAOLの僕とDavid Tornのアーティストショップでやるでしょうし、もう一つはBoston House of Bluesでのインターネットライブでやるかもしれません)それから、僕とBill Brufordのそれぞれの近所のレコード屋さんでインーストアをやるかもしれません。これも決まったらお知らせします。


決まった日程:
3月29日(日)オンラインチャットをやります。Artist Shopに説明と必要なIRCソフトウエアがあります。
4月12日:AOLライブオンラインチャット、Tony Levin.
4月13日:ニューヘブン、インストアサイン会、Levin & Bruford, 4pm
Cutlers Records, 33 Broadway, New Haven.
4月14日:フィラデルフィア、インストアサイン会、Levin & Bruford, 4pm
Tower Records, 610 South St, Phila.
4月20日:ボストン、インストアサイン会、 Tony Levin only (時間未定)
Tower Records, 360 Newbury St., Boston

March 27 - New York

B.L.U.E. Now Available!

合衆国でのBruford Levin Upper Extremitiesのツアーのためのブッキングの仕事がまだ少々残っているので、それをやっています。ご存じの通り、これまではギグやツアーのブッキングを一度だってやったことがなかったんです。いつも誰かがやってくれた事務の上で公演をやってました。この仕事は本当に大変!僕はベースを持って演奏するのが待ちきれないよ(実を言えば、練習はずっと続けてましたけど。今度の内容は簡単じゃないから)

先週も書いたように、新しいCDのサウンドと全体の仕上がりにワクワクしてます。オンラインでの注文ページとファックス用フォームも作りました。以前からやっているように、僕の小さなレコード会社はレコード店には商品を卸さず、オンラインや電話、手紙での通信販売だけでやっています。でも、今回のツアーで回る地域ではレコード屋さんの店先を借りてBrufordと僕が直接販売をします。詳しくは下を読んでね。

今、新しいB.L.U.E.CDをご希望の方にお知らせがあります。合衆国とカナダではこちらで受付けできますが、ヨーロッパにお住まいの方は、6月に発売となっていますので、こちらではお受けすることができません。私達の希望としては、ご近所のお店で夏になったらお買い求め頂きたいのです。 同様に、日本では既にPony Canyonから発売になっていますので、そちらをお買い求め下さい。BLUE tour info

これまでいくつかインタビューを受けてますが、MTVニュースで僕たちのCDとツアーについてのスポットが流れているのを見て驚きました。問題は、その内容が今度のCDの中のCracking the Midnight Glassという曲がLed Zeppelinの曲に似ているということなんです。事実、ベースのリフ(アップライトを使って弓で弾いた)がKashmirに似ています。でも驚いたことに、誰も気がつかなかったんだ!僕はLed Zeppelinの曲を知らなかった。でもまぁMTVが全部のツアー日程を流してからも、僕には苦情は届いていません。

来週はリハーサルをやってから日本に出発します。日本では大きな記者会見と4回公演があります。それから合衆国に戻って4月13日、ニューヘブンからツアーが始まります。 ツアー日程のページを作りました。ここにはツアーの公演地のいいコーヒー店の情報も書いてあります。教えて下さった方に感謝します。

The 'Toast Bass'

僕は、トーストベース(右の写真)を全部の公演に持っていくつもりです。夜な夜なのファンクフィンガーの打撃でバラバラにならないように願ってます。焼けて一部中まで炭になっちゃってるので。

さぁ、いよいよこれからこのページも本来のROADレターになります。写真も載せますね。


April 5 - Tokyo

2日前にBill Brufordと一緒にこちらへ到着しました。David TornとChris Bottiは今日着く予定で、明日は火曜日に名古屋で行われる最初の公演に向けて発ちます。 公演を行うのがとても楽しみです。ニューヨークでのリハーサルはとても楽しくやれました。"B.L.U.E." CDからのライブバージョンはCDに関連はしているけれど、もっと長くしたものになりそうです。David Tornのアルバムの"Cloud About Mercury" の曲も演奏します。。勿論即興演奏もします。

Do we see a Papabear shirt in the audience?

昨日は記者会見がありました。Robert Fripp、Adrian Belew、そしてTrey GunnもDGMレコードから出ている"Projeckt Two" のプロモートの為に出席していました。彼らとBruford Levin Upper Extremitiesグループは日本だけ一緒に公演を行います。きっととても興味深いものになるでしょう。"記者"会見なのに、このときは一般にも公開されていて、たくさん人が入っていました。(僕はPapaBearTシャツとFunk Fingersのウエーブを見たような気がするのだけれど、あれは僕の想像の産物だろう!)(訳注:この記者会見のレポートはこちらにあります。

Bill Bruford speaks to the audience 僕たちは、それぞれのこれまでに出したCDについて話をして、その中から曲が流されました。80年代のKing Crimsonのメンバーが揃っていたので、今度リリースされる1984年のバンド解散(10年間の長い休息と言った方がいいかもしれませんね)の直前に録音された"Absent Lovers" についても話をしました。 (このCDは今年の夏にDGMから発売されると思います)

いつものことながら、日本に着いて最初の数日は2、3時間しか  眠れません。そこで夜中じゅうモデムの設定で時間つぶしをしています。  (いかにも夜中にもってこいの行為!)どうしてもこの日はうまく動かないので、Trey Gunnのアカウントとコンピュータを使ってこのページのアップデートをしました。 Bill & Tony in rehearsal 今日僕たちは2カ所で"instores," をやります。と言っても、ミュージシャンが店の中にしつらえたテーブルの前にいて、お客さんのためにこれまでに出したCDにサインをするというものです。これはinstoreというにはちょっと変ですが、セールスの為にはいいですね。僕はここではもうちょっといろんな人と話をする時間をとりたいと思ってますが、いかんせん、東京はあまりに人が多すぎますね。 合衆国のツアーではBill Brufordと僕はそれぞれの公演地でのサウンドチェックの前にいくつかinstoresをやります。場所は下に書いてあります。Papa Bear Recordsではウエブのサイトと、800番電話でB.L.U.E CDの販売を行っています。(gigでも勿論売ります)(訳注:800番で始まる電話番号は日本の0120のような無料電話番号で、米国内からしかかけられません。また、このinstoreのレポートはこちらにあります。

東京には色々な場所にStarbucksがあるようで、これでまともなespressoが手近に飲めるようになりました。今回はここ数年で一番円が安いときにあたったので、アメリカ国内とほぼ同じ値段でコーヒーが飲めるのが素晴らしい。数年前には一杯が10ドルもしたことがありました。 2,3日中にはまたアップデートします。これからのツアーでこれを読んで下さっているかたにお会いできるのを楽しみにしてます。

B.L.U.E. Road Diary: Day 1
April 7, Nagoya - Japan

今夜がBruford Levin Upper Extremitiesの初めてのコンサートでした。ここ日本だけの共演はProjeKct Two、これはCrimsonから派生したRobert FrippとTrey Gunn、そしてAdrian Belewがエレクトリック・ドラム!という組み合わせです。彼らは完全な即興、僕らはCDからの作品をやる、っていう素敵な共演なんだけど、日本以外では一緒にやる予定はありません。コンサートはすごく上手く行きました・・・心配してた通りの問題もありましたが。というのは、モニターのエンジニアが英語を話さない人だったもので、機材の具合がおかしくなったりすると、ちゃんと直して貰えるまでステージ上がまるで喜劇のシーンみたいになってしまうんです。今回日本のコンサートでは、B.L.U.Eの演奏は1時間しかなくて、コンサートの途中で曲目を端折ったりしなきゃならなかったんだけど、それさえエンジニアに伝える方法が無いんだから!

Bill & Tony in rehearsal

僕にとっての大きなチャレンジの一つは、「Cerulean Sea」で通奏音を歌うこと・・・リードボーカルなんて全くの初体験なんです。(たとえ、一音だけのことでもね!)しかも、さらに大きなチャレンジになったのは、この曲をボーカルパートのソロで始めることにしたこと。ところが、曲の紹介を日本語でやることに決めちゃったもんだから、その発音の方にばっかり気をとられて、出だしの音の音程を忘れちゃったんです。それでもとにかく歌い出して、少し後でベースが入るところになって、ありゃ、音が低かった、っていうのに気がついて、あせって正しい音まで上げたんだけど、その時ベースのテンポまで上がっちゃったらしく(この時点ではまだ僕の歌とベースだけだったけど)、David Tornがリズミックなループで入ってくるところになると、(これに合わせること自体がもともとチャレンジなんですが)またまた僕がずれちゃってて、合わすのが大変。おでこから汗を垂らしながら、「これだけの音楽的チャレンジを自分に課した」だけでも満足しなきゃ、って努力してました。この後は「チャレンジをちゃんと乗り越える」っていうレベルへ何とか行けそうだね!

コンサートではいろんな要素の素晴らしいコンビネーションが観られます。Chris Bottiはステージで輝いていて・・・ときどき、まるで観客一人一人に語りかけているような演奏をします。それからDavid Tornの例のワイルドなループと「薬でいかれてるカモメ」みたいなソロ。Bill Brufordは凄くのってて、演奏も最高・・・彼はホントに予想のつかないタイプですね。コンサートはクリムゾンのスタイルで始めています。つまり、Billが出てきて即興を始め、それから僕らが一人づつ参加していってめちゃくちゃに演奏して、それから揃って最初の曲に入る、っていう形ですね。アメリカでのツアーでは、一会場で少なくとも一時間半は演奏するから、みんな凄く楽しめると思います。あとはもう少し日程が多ければ良いんだけれど・・・


Update: Day 2
April 8, Osaka

2回目のコンサートも上手く行きました・・・あの混乱がこんなに早く治まっちゃうのって、おかしいぐらいです。ツアーの初日のショウっていうのは、リハーサル不足だし、まだいまいち予測が立たない状態なんで、すごく面白い。もう今の時点ではもっと細かな点について練習していて・・・例えばエンディングとか合図の出し方とか・・・ここから先は、誰かが小節数を数え間違えるとか、単純なミスをする(これが多いんだ。)とかぐらいしか、驚くようなことは起こらない。モニターのエンジニアにはこっちの要望を通訳で伝えてもらったし、「Cerulean Sea」の紹介も日本語でするのはやめにして、ボーカルに集中できるようにしたら、やっぱりずっと良くなりました。

Bill Bruford speaks to the audience

ここ日本では都市から都市へ、「弾丸列車」(訳注:新幹線のこと)で移動することが多いんです。それはいいんですが、僕らの荷物は前夜に運ばなきゃならいから、例えば、コンサートが終わって帰ってきたら、直ぐ荷物をまとめて夜の11時までに廊下に出さなきゃならないんです。翌朝、ロビーに集合して、タクシーで駅へ。列車で次の町へ移動して、またタクシーでホテルへ到着(荷物はまだ着いてない)。そこで昼食、タクシーで会場へ行ってサウンドチェック、またタクシーでホテルへ戻ると荷物が着いていて、それで・・・またタクシーでコンサートへ。これでお分かりだと思うけど、一日で一番短い部分、つまり「演奏」の時間が一番楽な時間なんです。

アメリカ国内では、B.L.U.E.は・・・公式発表前からの販売数や、皆さんがエンジョイしてくれてる様子など、素晴らしい反応を得ています。販売数の殆どはウエブ・サイトを通じたもので・・・オンラインの通販はあんまり利用者もいないだろうってことで、載せない案もあったんだけど、面白いものですね。

今週末は祭日だしアメリカへ戻る移動もあって、来週の月曜まではこのダイアリーもアップデイト出来ないと思います。週末にインターネットでのライブ・チャットを終えてからのことになるでしょう。皆さん、良いパスオーバーとイースターの休日を。(訳注:パスオーバーはユダヤ教の祝日。イースターはキリストの復活の祭)これからのコンサートで会えるのを楽しみにしています。

じゃ、お元気で。

Note:わずかな人からライブの写真を撮影しても構わないかというお問い合わせを頂きました(クリムゾンらしくないね!)僕がクラブ全部に問い合わせたところ、バンドのメンバーもフラッシュさえ焚かなければいいですということでした。


B.L.U.E. Road Diary: US Tour - Day 1
April 13, New York City

The Crowd at Toad's Place New HavenのToad's Placeでの公演は素晴らしかった。バンドのメンバーは皆時差ボケしてたけれども、その晩の素晴らしい聴衆に助けられて、公演の楽しさの前ではまったくそんなことは関係ありませんでした。どうしていつもToadsで演るのが楽しいのが、本当に思い知らされた気持ちがします。

Billと僕は近くの素敵なレコード店のClutlers Recordで中規模のサイン会をしました。僕はサインをするBillの写真を撮りました。僕らはサイン会で見かけた顔を後で公演でも沢山見ました。

公演の後、ニューヨーク市まで運転して、今Phillyにいます。ここではTower Recordsでinstoreをやることになってます。T.L.A.でのギグはきっといいものになるだろうと思います。


B.L.U.E. Road Diary: US Tour - Day 5
April 17, Baltimore,MD

昨日は僕たちの最初の休日でした ─ 休憩とバンド仲間の夕食がすごく欲しかったんです(これ、いつもとても楽しいんです─ミュージシャンがどれくらい夜が自由になることと食事に行くことを有り難がるかってことは、面白いことです)それほど長い道のりではないけれども、昨日ほどUターンを繰り返すことなく僕たちはWashingtonからBaltimoreへの道を見つけることができました。相変わらずのひどい道路標識だでしたけれど。(僕の車で、僕がドライバー、Bill Brufordが申し分ないBBCヴォイスでナビゲーションをするのだけれど、よく間違えるのはびっくりするくらいだよ!)

Bruford & Levin sign

昨日のワシントン(実際にはアーリントン)のホテルはぼくらにとってはちょっとひどかったです。もしあなたが午前9時から真夜中までがっちり働いて、ギグが済んでようやくホテルにたどり着いたときに部屋が取り上げられていたときの落胆と言ったら言葉で表すのも難しいことでしょう。まさにこの事態が僕らのツアーグループの音響のアシストとモニターの仕事をしているPaulの身にふりかかったんです。 僕たちは通常いるはずの専任のロードマネージャーがいないんですが、(Robert Frazzaは音響マネージャーとロードマネージャーを兼ねている─僕もいくらかはやるのだけれどやりとげたためしがない)このホテルのヘマ(ロビーは部屋をとれないで怒っている客でいっぱい)に直面したときは驚きました。公演の広告担当のMike Nunziatta がフロントにつかつかと歩み寄って、事態の収拾を買ってでました。 彼はホテルの支配人を呼んで、手元にあったホテルの予約確認のファックスを取り出し、日勤のマネージャーをたたき起こして呼んでくるように要求し、憤懣やるかたないという様子で7室全部の分の支払いを拒否するぞと言いました─えらい! ホテル側はもちろんもう部屋がないと言っていましたが、何故か(1時間ほど経って、午前1時に)Paulは部屋にありついちゃった! Mikeはこの日のヒーローとなり、これからホテルの扱いは彼の担当にきっとなるでしょう!(このことは彼がニューヨークのロックグループのロードマネージャーになって東欧に行ったときに遭遇するお定まりのホテルの災難に対していい経験になるでしょう。彼は実際それを期待しているように見える)

今夜は長い夜になりそう─ここBaltimoreで二つ公演をこなしたあと4時間運転して二つの公演が待っているNew Yorkに向かいます(Nashvilleから竜巻がここへこなければいいけど)。New Yorkだったらこのツアーの写真をアップロードできそうです。

今、"Of Sound Mind"というレコードショップでのサイン会に出かけるところです─Marylandのどこかにあるはず!

P.S. 昨日僕たちは一日に4回Uターンをするというツアーレコードをうち立てました。それも全部ホテルのあるブロックの中で(うち二つはちゃんと合法的なものでしたよ)。すごくわかりにくい場所だったんです。WashingtonのVoice of Americaでのショーが終わったあと、Billと僕はサウンドチェックに遅刻しそうだったんですが、道を間違えて教えられたんです(と思う!)それでまたホテルの前の道に戻ってしまい、またまた間違えた道に入っていったんです。二度戻ってしまったあとでもきっと教えられた道順は正しいのだろうと思ってたんですが、再度戻って2,3マイル来たところであの案内が確かに間違っていたことがわかりました。最後にUターンしてたどり着いたときには、とんでもない遅刻だったよ!


B.L.U.E. Road Diary: US Tour - Day 6
New York City

Baltimoreでの公演はhoot(訳注:hootの訳語:ホーホーと鳴くふくろうの声、ぶーぶーと不満の声、やじる)でした。Orion Studioはとても小さくて、スタッフはとても良くて助けになる人たちだし、すごく熱狂的な聴衆がきてくれました。僕の友人のMarkとLeeがDetroitから飛んできてくれて、公演をフィルムに収める手伝いをしてくれることになりました。こんな小さな場所はWoodStockのローカルバンド、Uncle Funkと一緒にTinker St. Cafeで演って以来です。二回の公演の後、CDにサインして(このパートが僕は本当に好きになってきました。でも、サインは段々よみにくくなってきてますけど!)バンドの数人は僕が運転する車でNew Yorkへと発ちました。竜巻が僕らを追いかけてくるんじゃないかと心配でしたが、僕らは雨粒より早く走ったせいか、ずっと晴れていました。楽屋にはファッジ(訳注:ソフトキャンデーのようなお菓子)が置いてありましたが、生憎僕はチョコレートが嫌いなので、これも僕をNYCへあわただしく帰らせるに十分な理由の一つにはなってました。TornとBottiをヴィレッジで降ろしてから僕のアパートに帰り着いたときにはもう午前五時になってました。(このページをアップデートするにはとても疲れすぎてたことを謝る必要があるだろうか?僕はそうは思わない)

The NYC crowd

バンドはいつもNew Yorkで演奏することを熱望しているけれど、 このツアーは通常のツアーの形とは違う上、僕たちはとっても疲れていましたし、また、 Knitting Factoryという会場はすごく引っ込んだ場所にあって、法定収容人数の表示は199人と書いてありましたが、とんでもない、僕たちがやった2回の公演では400人は入ってました。

Knitting Factoryでは演奏はとてもうまくいきました─このラインナップでやるのは本当に楽しい─僕たちは皆、このツアーが来月まで続けられないのを悲しんでます。終わるときはとても悲しいでしょう。僕は公演のビデオをステージからいくつか撮りました。 Tornのelectric bouzoukiを使ったソロはとても味わいがあり、二回目の公演では凄い即興演奏になりました。公演が終わってから移動のために運転しなくていいのはすごく嬉しいです。明日、最後の公演であるBostonに向けて発ちます。

P.S. Matt UrbanはPhiladelphia T.L.A.での公演の素敵な写真を彼のサイトに載せてます。http://www.mobiusnm.com/blue

通常ありえないお願い:NYCのKnitting Factoryで土曜日にやった二回目の公演では、インプロビゼーションが凄くよかったんです。時々こんなふうにうまくいくことがあって、完成された作品になりうるんじゃないかと思いました。それで公演が終わってすぐミキサーのRobertのところへADATがちゃんと録っていたかどうか走っていきました。 でも録ってなかった!DATも録ってなかったんです。つまり、僕たちはこの曲の良い録音を持っていない上、どういう風だったかと思い出すよすがのテープすらないということなんです。僕らは日曜のBoston House of Bluesで同じようにやってみましたが、全く違ってしまいました。それで...僕の経験はこう言ってます。聴衆のうちで誰かが必ず録音してたにちがいない。それで、僕はお願いがあるのですが、どなたか二回目の最初の曲の録音をされた方はそのコピーを送って貰えないでしょうか。次のアルバムの参考にしたいと思っているんです。送り先は、Papabear Records, PO Box 498, Woodstock, NY 12498.です。よろしく。


B.L.U.E. US Tour - Last Day
Boston - April 19,

土曜日のKnitting Factoryでの公演はすごく楽しかったよ。夕食の後でChris Bottiと一緒にいて遅くなっちゃったので、日曜の朝は寝過ごしてしまいました。─Bill Brufordを彼のホテルまで拾いにいくのがおそくなっちゃった。彼と僕はBostonまでドライブしながら、いつ、どうやればこのグループがまた集まってツアーをできるか、あるいはレコーディングできるだろうかということを話してました。一番大きな論理的問題は、彼のジャズバンドのEarthworksが時々やるヨーロッパのギグが秋に予定されていて、僕たちの入る余地を見つけるのは簡単じゃないということなんだ。

僕らのホテル、Allston(Cambridgeの公演地の近く)への道路標識はひどくて、僕らは場所をみつけるのにお定まりのUターンをしました。(これはBostonでは当たり前のことで、僕を含めてここへやってきた人にとって、道路はあなたが行きたい場所から遠ざかるように設計されているんだ)バンドの他の車はMike Nunziataが運転しててMass Pikeで少し遅れたけれどもHouse of Bluesにはちゃんと着けました。

The NYC crowd

午後5時にサウンドチェックのために会場に行くと、手狭な楽屋が同じ小屋で7時半からの公演の(別のショーだって小屋の人は僕に約束しました)John Hammond(素晴らしいブルースシンガー、プレイヤー)と同居だってことが分かりました。僕たち7人と、Johnと彼の奥さんとレコード会社のプロモーションの人とで部屋のカウチと椅子は満員!そこへ僕の両親がやってきた!同時に僕の友人のJoe Beesmer(Uncle Funk)までWoodstockから到着したけれども楽屋は明らかに立錐の余地もない。かろうじて僕らをそこへ引き留めたものはHouse of Bluesのパンプティングが絶妙の混ぜ具合で、すごくおいしかったことでした。あんまりおいしかったんで、ちょっと席を外した人が(例えばTornさんがそう)戻ってきても分け前に預かれなかったくらいでした。(彼はまだ僕にそれがどれくらいおいしかったか訊ねるくらい。”信じられないくらいうまかったよ・・・残念だったなぁ・・・”と僕は答えてます)あそこのキッチンが作れる分全部を僕たちは食べたと思うよ。

公演はとても素晴らしい出来でした。聴衆の中に僕の両親がいるのを見ることは僕にとってめったにない喜びでした。僕のボーカルで始まる"Cerulian Sea"の前に母が聴衆の中にいることを知らされてて、彼女はその晩まで僕がリードボーカルを唱うのを聞いたことがなかったんです(といってもたった一つの音程だけですけど!)。彼女はいつも僕が歌うのをまるで小さな子供にいうみたいに勧めてくれてたんです。僕は後から両親の周りの聴衆が他の立ち見の乱暴な聴衆から守ってくれたと聞いて感謝しました。Billと僕はバンドとクルーを紹介しました─Robert Frazza/音響、及びロードマネージャー、Paul Schiavo/音響と機器担当、Mile Nunziata/広告、及びホテルとの交渉担当、彼らが素晴らしいツアーにしてくれたことを心から感謝します。僕はこのツアーがあまりに短かったけれども、とても成功だったと思いますし、バンドとして素晴らしい成果をあげ、聴衆はみな気に入ってくれたようでしたし、その上B.L.U.E.CDを沢山売ることができました─既に最初にPapa Bearがリリースした枚数がなくなっちゃいました。

全て荷造りが済んで、ホテルのバーでサヨナラ会を開こうということになりました。ホテルに午前1時に戻ってバーにいってみると、驚いたことにすごい数の人がカリビアンダンスパーティーをやってる最中で、他の会なんか開ける状態ではないじゃないですか。結局、月曜の朝食が僕たちのBostonからの送別会になりました。

ツアーが終わって、バンドがいかに素早くバラバラになるかっていうのは面白いくらいです─僕のインストアの予定はボストンマラソンのお陰でキャンセルになったので、David Tornと一緒にWoodstockに向けて西に発ちました。MikeはChris Bottiとニューヨークへ向けて南西に、Billはイギリスに向けて東へ飛び、両親はCapeに向かって南へ、Robert Frazzaは機材のバンをやはり西へ、ですから誰も北へは向かわなかったことになります(僕の知る限りでは!)

さて、この公演のテープを聞く時間ができました─ライブアルバムが出せるほどいい出来であることを願っています─僕は出来がどうだったかは分かってますが、それがテープにちゃんと入っているかどうかはわからないんです。 僕はヨーロッパで6月にリリースされるB.L.U.E.CDのプロモーションのため、来週向こうに発ちます。そして、ミュージシャンがまたこのツアーをやれる週を探すつもりです。

僕たちのツアーにとって助けになる情報を下さった方に感謝します。いいカフェの情報(もっとも忙しくて殆ど行けなかったけど)、公演のレビュー、プレスインタビューへの示唆、そして僕たちが録音できなかったニューヨークのKnitting Factoryのテープを送ると約束して下さった皆さん、ありがとう。


NYC - April 30

B.L.U.E.ツアーの時の手紙や写真は全て別ページにまとめてあります。(写真が多い ので、開くのに時間がかかるかも知れません。)

B.L.U.E.のコンサートやCDについての記事で、僕の目に触れたものを面白がって集 めてみました。(ボストン・グローブ紙、サン・フランシスコ・クロニクル紙、フィ ラデルフィア・シティペーパー紙、フィラデルフィア・ウイークリー紙より抜粋)僕 はふつう、「悪評」のほうが楽しみなんだけど(長期レポートになったクリムゾンの ツアーのダイアリーで、「今日の言葉」としてたくさんそういう評を取り上げたりし たね。例:「プログレ沼のヘドロ達!!」)Bruford LevinのCDとコンサートに関 しては悪い評を眼にしないんだ、今のところはね。

"クリムゾン(深紅)のスター達がブルーに輝く!"

"彼らは窮屈な封筒を中から突き破るどころか、封をする以前に封筒自体を雪の欠片 のように切り刻んでしまった"(訳注:封筒を突き破る、とは既成の概念等を押し広 げ革新すること。この場合は既成の音楽ジャンルをさす?)

"結果は変化するリズムとテクスチャーで構成された豊かな作品で、不思議な音の世 界に魅惑的なトランペットのメロディが、まるで夢のようである。"

"トランペットのChris Bottiは「クールの転生」とでも言うべき悲しげな音で、Mile s Davisの亡霊をアルバム上に呼び出した。"(訳注:「クールの転生」は「クールの 誕生」(マイルス・デイビスの歴史的作品)のもじり)

"最近のプログレバンドの陥りがちな、似非ジャズ的な無内容ジャムになるというこ とは、まあありえなだろう"

"Stickを弾くときには彼の指はまるで蜘蛛のタイピストのように、フレットボード上 を踊っている。"

"「Cerulean Sea」では、ボーカルの通奏音がすぐにBrufordとギタリストのTornの創 る不協音のレイヤーに埋もれていき・・・Levinがアップライトベースを朗々と弾い てZeppelinの「Kashmir」を思いださせると、Tornはビブラートをねじ曲げた、粉々 の叫びを上げる・・・"

"グループでの即興が再び潮の干満のような幻惑の波へと変わる・・・"

"BrufordとLevinはクリムゾンやその派生プロジェクトで共演してきた。他のよく似 たコンビよりも長続きしている「夫婦役」の一つだと言える。"

"レビンはインターネットに精通していて、ツアーの記録をネット上に残しており・ ・・こういう最前線からの報告を通して人々の舞台裏の様子を知ることが出来るよう になった・・・たとえば、時には彼の大好きなツアーの万能薬、エクスプレッソの店 のレポートなども報告されたりする。"

"長い山道のドライブ中、時々景色を眺めるために立ち止まるように、リズム感あふ れる間奏曲がアルバムにめりはりをつけている。"

"「Fin de Siecle」では・・・スティックとドラムのからみが不気味で威嚇的だ。ま るで知らない森に迷い込んで、中間部のトランペットとベースのデュエットでようや く短い平穏を感じたと思ったら、また不安な世界へと落ち込んでしまう。ひき臼のよ うな力強いリズムの後、ボッティのトランペットがミュート音でまるで情緒不安定の 大角羊の様にいな泣く。"

"デビッド・トーンのループ魔術がそれぞれの曲にべつべつの味をつけている。「Pre sidents Day」では彼のSquoze-Cat loopsの叫びが聞こえるし、彼がshattered elect ric bouzoukiと呼ぶものの奇怪な不協音が聞ける。ボッティはオールマイティな、若 くて、美形のホーン奏者で、彼がかもしだす観客との親密度があるとないとでは、バ ンドのライブがおおきく違ってくるだろう。"

"おどろおどろしさと快活さのシーソーゲームを繰り広げつつ、Bruford/Levinの一味 は前衛プログレを愉快に引っかき回してくれた・・・ギターによる威嚇的なループが ・・・地殻を揺るがすムーディなスイングと花開く。"

"「Cerulean Sea」と「Cobalt Canyons」ではクリムゾン的手法がとられ、ブルフォ ードが軍楽隊を思わすような正確さとノン・ジャンルな複合リズムを行き来する間、 トーンが彼のギターを怒りを込めて弾きまくる、っていう感じだ。"

"彼らはまるで「あのでくの坊どもをぶったたけ」って感じでお互いのサウンドに軽 快なジャブをいれ・・・「Presidents Day」まで行き着くころには(神経質なパーカ ッション、象の鳴き真似、過熱したブラスでガチャガチャした曲だ)、Bruford/Levi nの代数的サウンドがフクロウの鳴き声程度に聞こえるかも知れない。"

"どの曲もブルフォードの軍楽隊の様な正確さの、はじけるようなリズムのやり取り 、さらにトーンの、ロバの叫びから恍惚の悲鳴までをカバーするギターとループがフ ィーチャーされている。しかし、何といってもB.L.U.E.アルバムには四人の最高の才 能をもったプレーヤー達が、お互い刺激しあって、楽しみながら演奏する姿が見られる のである。"


NYC - April 30

Road Diary: May 11, NYC

ヨーロッパを廻って、向こうで6月に発売されるB.L.U.E.のプロモーションのためのインタビューをこなして戻ったところです。イギリスではDGM、その他の国ではまた別の販売元があって、それぞれがプレスへの発表の準備をしてくれました。旅行中、僕の日記に書き込まれた沢山のことの中から抜粋してみました:

5月4日 月曜日 ミュンヘン

今週は完全なロードの週になった。始まりは昨日で、貯まっていたマイレッジの特典を使ってデルタ航空機でニューヨークからミラノへ。家畜輸送車みたいなすし詰めの席から、なんとか非常口の横の席へ変更できた(この会社はいつも出発1時間前まで非常口の席を空席にしてとってある)ので、それほど窮屈な思いをせずにすんだ。午後6時15分に出発してミラノのマルペンサ空港に午前8時到着。 VIRUS der Laden セントラーレ駅までバスで行って直ぐに別のバスに乗り換えてリナーテ空港(欧州圏内ローカルの空港)へ。そこで何時間かつぶして、1時15分のフライトでミュンヘンへ。2時30分に到着。空港でドイツのDGM代表であるBernie Jugelが迎えてくれた。電車で市街へ向かうが、途中の車内でBernieが持参のテープレコーダを使って僕にインタビューする・・・Whew! インタビューの空き時間に僕の写真の展覧会に使えそうな場所を訪問。名前はVirus - der Laden(コンピューターショップには向かない名前だ)といって、デリと画廊の組み合わせ、といった感じの場所。店の名は「ウィルスの店」って意味だが、どういう訳か食べ物を売っている。レストランの開業許可は無いらしくテーブルや椅子を置くわけにはいかないらしいが、まったく椅子そっくりの「美術品」がおいてあって、さらに一つ巨大なサイズの奴が横倒しにしてあるので、意外なことにテーブルの代わりになったりする。

5月5日 火曜日 マドリード

ミュンヘンでさらにいくつかのインタビューを受けてから、午後5時30分の列車で空港へ戻り、ルフトハンザ航空でマドリードに午後10時30分到着、空港でBill Brufordと合流。Billは僕と一緒にスペイン、フランスでインタビューを受けるためにロンドンからついたところ。Sonifolk Spain社から僕らのために派遣されたFernand君は、ホテルでトラブルがあったらしく予定の宿を変更して、街の中心にあるスペイン広場のそばに部屋を取ってくれた。真夜中過ぎ、少し飲んで、スケジュールの打ち合わせも終わってから、ちょっと食べる物を探しに出る。スペインでは夜遅くには豚しか食べないんだろうか。開いている所といえば「ポークの博物館」とか「ポーク・ワールド」とかいう名前の場所ばかり。どちらもテイクアウトのハムサンドやまるごとのハムしかおいていない。ベジタリアンの店なんか全く見あたらないので、あきらめて今日はもうやすむことにする。

5月6日 水曜日 マドリード

Bruford's Madrid interviews

今日はインタビューが9回。場所は殆どホテルで。Fernandoが昼食に感じの良い(ハム以外の食べ物も置いてあるような)所へ連れていってくれる。 僕はガリシア産のHakeを食べた!(訳注:Hakeは中世英語で、メルルーサなどの鱈の仲間のこと)メニューからの抜粋:魚介類のセクションに「雁フジツボ」(訳注:昔、雁はフジツボから成長すると考えられたいた)肉類のセクションに「Sir Loin」(訳注:Sirloinステーキの誤り。このままでは腰肉卿になってしまう)なんてのがある。二人で受けるインタビューは一人でやるときよりもずっと楽しい・・・Billの受け応えが聞けるから・・・それをメモに取るときもある。例えば:「最近アルバム作成に必要な日数は、まず電話だけで15ヶ月、レコーディングに5日間、それからまた発売までに15ヶ月かかる。(報酬を受け取るのはそれから1年後だ)」King Crimsonでドラムをやる、というのはどういうことかと尋ねられ、Billは釘の並んだベッドで眠ることに例えた。そして笑いながらインタビュアーに背中の傷をみてみろと言う。「デジタルの世界でも長らく過ごしてきたが、自分はアナログの世界の方が良い。そこには作品の本当の作者というものが残るからだ。プレーヤーが何時、どんな風にその音を彼の楽粥w@w盾ナ奏でたのか、それを克明に聞き取りたいのだ。」

国営ラジオに車で向かうが、守衛に止められる。何年か前、Crimsonとしてここへやってきたときと全く同じだ。ここのラジオ番組「Discopolis」はスペインや幾つかの南米諸国でのワールド・ミュージックの強力な支援者だ。

5月7日 木曜日 パリ

Blvd de Bonne Nouvelle沿いのカフェで日記を付けている。これこれ、これこそヨーロッパの過ごし方というもんだ。今朝フランスへ飛び、ホテルで4つか5つだけインタビューをこなして、あとは素敵なパリのエスプレッソ(イタリア以外で大体ちゃんとしたのが出てくるのはここだけだ)と、のんびりした午後を楽しむ時間がある。残念ながら友達のManu Katcheはいま他出中。インタビューのあと、Billはイギリスへ帰っていき、僕は自由にディナーと映画を楽しめる。インタビューの幾つかはすごく知的だった・・・Best Magazin誌のHarve Picardとの会話で、B.L.U.E.の中の曲「Cerulean Sea」(訳注:空色の海の意)のceruleanという語はイタリアとギリシャの中間にあるCaerula Seaからきた言葉だということを知った。(Harveは以前ラテン語の教師だった!)そして、その海自体が・・・ここでHarveは読解不可能な文字を書いた・・・「女神アテネの瞳」という特別な青色を意味する言葉から名付けられたということだ。僕にも読める文字でもう一度書いてくれと頼むと、彼は「Glaucopis」と書いてくれた。Harveは僕がCDのジャケットを描いたのも、曲のタイトルも、実在のその海を考えてしたことだと思っていたらしい。情けないけれど僕は自分の完全な無知を彼に告白した・・・僕は単にCeruleanという名の青が好きだっただけだ。ここフランスではBass Magazine誌とGuitar & Bass Magazine誌の為の写真も撮った。インタビュアー達には以前から何度も会っているから、古い仲間の集まりみたいな雰囲気だ。ショックだったのは、去年の「From the Cave」の発表を、マスコミも(そしてここのDGMの販売元も)全く知らされていない、ということだ。ここに発送されたのかどうか、チェックしてみなければならない。嗚呼、レコード業界よ!

5月8日 金曜日 ミラノへの飛行機

今週のテーマは、どれだけの時間を空港で過ごすのか、ということだった。月曜の朝、ミラノのマルペンサ空港に8時に着き、リナーテ空港から発ったのが午後1時30分だから、リナーテでは3時間半も暇な時間があった。火曜にミュンヘンから発つときはもっと普通だったけれど、それでも列車が能率良すぎて1時間半空港で待つはめになった。マドリードでは僕とBillが空港へのラッシュを気にして、すごく早い時間にホテルをチェックアウトしたけれど、どうやらスペインでは朝7時に通勤する人は居ないようで、予想したよりもずっと短い時間か掛からず、空港に着いたのは7時15分。またもや3時間待つことになった。パリでも同じ事・・・ここのラッシュもひどいもんだけど、たまたま祝日にあたって、しかもタクシーが早めにホテルに迎えにきたもんで、空港で3時間つぶすことになった。合計で今まで11時間を空港でぶらぶら過ごしている。

<5月10日 日曜日 リミーニ>

Heads Up!! ミラノでのインタビューは快調だった・・・こんどもとても知的な評論家達に囲まれて、僕の知識の広がる一日になった。その後、土曜にはインターシティー列車でリミーニで開催された音楽業界ショー(イタリア版のNAMMのようなもの)へ出かけた。そこでアンプの会社Trace Elliotやそのイタリアでの販売元Araminiの友人達に呼びかけられ、幾つかサインをして、それから一緒に夕食にいった。ここはすごく暑くて、朝からビーチに行けそうな陽気なのに、そんな格好をしてこなかった!とにかく、また電車でミラノまで戻る。今週いっぱい動き廻って、ちょっとふらふらする。

日曜の夕方 ミラノ

ドゥオーモ(訳注:ミラノの大聖堂)とアーケードのそばのカフェで座って・・・この辺りが露店や騒々しい店で、こんなにごみごみしてしまったのはちょっと淋しい・・・とくにこの美しいアーケード。普通のカフェがバーやアイスクリームショップに替わってしまい、中央の交差点ではマクドナルドがのさばっている。その隣はメディア・ストアになって、店の外までディスコサウンドをがなり立てている。それでもこのドゥオモの一角は世界中で一番好きな場所の一つだ。僕は近くに静かな場所を見つけて、インタビューを受ける立場としてのミュージシャンについてのエッセイを書いている。もしかしたらこれも、遥か昔から書き続けていつまでも完成しない例のベース教則本(!)の一部となるかもしれない。


June 16 - NYC

いや〜、ロードダイアリーの更新が随分放ったらかしになってしまいました。 理由は簡単で、5月の末に結婚したんです!
それで、ウッドストックで簡単な式を挙げたあと、僕の素敵な花嫁アンディを連れて、 イタリアで2、3週間ばかり、旅行と食事と写真と日記と最高のエスプレッソを楽し んだ、 っていうわけです。仕事抜きの旅行って言うのはいままで考えたこともなかったこと だけど、 確かになかなかいいもんだね!イタリアでは当然何の仕事もしなかったけれど、 Vasco Rossiの新しいCDがどこへ行っても聞こえて来るんだ・・・ 2、3ヶ月前に僕も録音に参加したこの「Canzoni per me」っていうアルバムは どうもイタリアでNo.1になってるみたい。
シングルの「lo no...」にはStickのベースパートがあって、タスカニーの素晴らしい 田舎道を運転中にこの曲がラジオから流れてくると思わず笑ってしまいました。 たぶん僕がStickを弾いたアルバムでNo.1になったのって、これが初めてじゃ ないかな。


旅行から戻ったばかりで、音楽やツアーのニュースは別にありません。 近々リリースされる(訳注:欧米では6月発売)予定の「Absent Lovers」に合わせて CDサイン会を幾つかやります。このCDには新曲は入ってなくて、クリムゾンの8 0年代の ラインナップの最後のツアー、解散直前の頃 (と言うよりは、90年代半ばに再結成するまでの活動休止の前)のライブテープが 元になっています。
僕はこのテープは聴いてないんだけど、すごく良いってことです (と、相当のミックスを担当したBill Brufordが言ってました。) とにかく、サイン会はボストンのタワー・レコードが6月27日、モントリオールが 7月11日、 それとケベックでも7月10日にやるかもしれません。天気の具合が良ければモント リオールまでは 僕のハーレーで行くかも。このサイン会の日程は「ProjeKt Two」のツアーに合わせ てあって、 Robert FrippとAdrian Belewはそれぞれ現場に先着している予定です。
でも、メンバー4人を揃えるためにBillが来るのかどうかは自信がありません。

追伸 - 新しいグラフィックが何も無いので、80年代クリムゾンの写真を一つお見 せします。
これは現在コネチカット州ダンベリーで開催中の僕の写真展からの一枚で、 1983年、ニューヨーク・シティでの楽屋の様子です。

Crimson backstage '83



Updated June 19

クリムゾンのインストアが二つ決まりました。僕たち三人は(ブルッフォードは英国からやって来られないようです)新しい"Absent Lovers" の発売のため、ボストンのタワー・レコードで6月27日正午と、モントリオールでは 7月11日午後2時にSte CatherineのHMVメガストアでサイン会をします。
(僕はウッドストックからハーレーで行くつもり - サインの時にグリースをくっつけちゃわなければいいんだけど!)
ケベックでも7月10日午後2時にMusic D'Auteuilでありますが、ここではロバートとエイドリアンの二人だけです。



Update, June 27 - Boston.

ボストンのタワーレコードでのインストアはとてもうまくいきました。 出席したのは、Project Twoとしてツァーを行ったロバート・フリップとエイドリアン・ブリュー、そしてトレイ・ガンの三人と僕。
ビル・ブルッフォードは英国から来られなかったんだけど、このインストアは主に 新しくリリースされたAbsent Loversのためのもので、これにはビルが入っているのにトレイは参加していません。
いかにもクリムゾンらしい混乱がありました!
他のクリムゾンのメンバーと会うことはとても嬉しいんだけれど、それはまたすこしばかり妙な感じもするものなんだ。と、いうのは、彼ら三人は一緒に旅行してて、僕はこの日だけ一緒になったんです。で、僕たちは将来のクリムゾンの計画について少し討論して、それから.....彼らの話していることはゴチャゴチャしてて、どれがまともな話なのか僕にははっきりしないんだけど、でも、クリムゾンの過去の作品はリリースされるだろうけど、悲しいかな、新しい"キング・クリムゾンとしての作品"は今年はリリースされないことだけはわかりました。
何人かのここを読んでおられる方からの祝福をいただき、うれしかった - ほんの何人かからはボストンにハーレーで来たのかと尋ねられました(そうじゃなかった!) 。もし7月にお天気がよかったらモントリオールには是非ハーレーに乗って行きたいと思っています。
もうひとつの妙な体験といえば、新しいCDにサインをしているときに、このCDを見るのは初めてだったので、ほんのちょっと時間が空いたときにブックレットを引っぱり出してアートワークを覗いたらば80年代に僕が撮ったバンドの写真がいくつか使われてました。もちろんサインが終わってからもお店からタダでCDをもらえなかったので、帰り道にもCDは僕の手元にはありませんでした!(そう、買うことはできるんだけどね......)



July 9 - Woodstock.

明日、モントリオールに向けて出発します。土曜日にクリムゾンのCDのサイン会がHMVメガストアであるんです。お天気は良さそうなので、ハーレーに乗っていくつもり(心配しないで、ベースは担いでいかないから - 上のは写真を撮るためにそうしただけ)道沿いでエスプレッソ休憩ができる場所についての情報をメールでいくつかいただいています。(ニューヨーク州の北のアディロンダックスを抜けるさびれた通りについての情報は並のものではありません)一、二カ所行ってみようと思っています。モントリオールでは少し時間がとれそうなので、むこうにいるクリムゾンの面々 - ロバート・フリップ、エイドリアン・ブリュー、トレイ・ガン - と翌年に向けての計画を話そうと思っています。具体的なことについてはパスするでしょうけれど。

この夏は演奏することは少ないので、他のプロジェクトを進めようと思っています:

僕はベース演奏とロード・ストーリーの本を書き上げると心に誓いました(誓ったのは初めてじゃないけど)...そう、かなり昔にいくつかの章をTRS モデル100で書いていました(僕の記憶によれば、8K!データの保存はカセットテープでしてました)。パパベアから11月に出版することを目論んでいます。ほとんどは書き上げていますが、関連する沢山の図版を仕上げなくてはなりません。

B.L.U.E. ライブのとても良いテープができました - 二枚組のCDが優にできます。 編集に時間がかかるので、リリースできるのは来年になると思います。このリリースに先だってツアーをまたやりたいと思っています。たぶん、8〜10日くらいかけて、東海岸で、ということになるでしょう。他の地域までカバーできるほど時間がありません。ツアーは12月はじめくらいに出来たら、と思っています。

Webページのレイアウトの変えどきだと思っています。デザイナーのダン・ビーチと一緒に見栄えを変える作業をするつもりです。一年以上もここを見に来てくれている沢山の方にはずっと変わらないデザインで我慢してきてもらったんだから!

殆どのミュージシャンが時間があればやりたいと思っているソロアルバムに向けて、僕も作曲をしてます。新しいベースサウンドを、クリムゾンにしろ他のプロジェクトにしろ一緒に仕事をする際に使おうと探しています。モントリオールにはデジタルカメラを持っていって、写真をいくつか数日中にはここに載せるつもりです。


July 12 update:

モントリオールから戻りました。いろんな意味ですごく面白い旅行でした。
金曜日、モントリオールへ向けてアンディと二人でハーレーに乗って出発したときは、 素晴らしいお天気。走りだして2、3時間ぐらいしてからハイウエイを降りて、 電子メールで知りあった人から教えてもらった、 オーバニーの北のPersnickity'sっていう店へ入ってみたんだけど、 なんとそこには店を教えてくれた本人のボブが、 丁度仕事(ソフトウエアデザイン)の休憩中で来てたんです!
Mrs. & Mr. Levin それで彼と一緒にコーヒーを飲んで、それから彼にこのページのための写真もとって もらいました。
その後、また走りだして暫くすると、一台のバンが追い越していったんだけど、 見るとソプラノサックスを練習しながら運転しるんだ!
時間つぶしには悪くないけど、Stickじゃ無理だろうね(それにこっちはバイクだし)。
大分北へ来たころに雨が降り出して、Schroon Lakeのそばのガソリンスタンドへ雨宿りに入ってみると、 Smashing PumpkinsのKenny Aronofに似た人が食べ物なんかを買い物してるんで、 あまりの偶然に驚いて声を掛けたんだけど、 僕のことが分からないみたいなんです。結局、実はKenny本人じゃなくて双子の兄弟! 何時もこんな風に勘違いされるんだろうなあ、って思うと、煩わしい思いをさせてし まったのが恥ずかしくて。
でもいい人でした。
それからまだ何時間かかかって、雨や寒さのなか、やっとモントリオールへ。 (6時間って予想が、結局7時間かかってしまいました。) 着くのが遅かったのでクリムゾンの他のメンバーと一緒にディナーって訳にはいかな かったけれど、 とにかく震えが止まっただけでも嬉しかった!

土曜の朝、ロバート・フリップとミーティング。
クリムゾンの予定についてはまだあんまり詳細が決まってないんだけれど、 まず、この秋にはProject Fourがあって、僕も参加しますし、 10月にはコロラド、バンクーバー、シアトル、ポートランドあたりをツアーします。 来年は、ロバート曰くいくつかのProjectと平行してキング・クリムゾン自体もツア ーしたいとのこと。
(って言っても2週間ぐらいの短いツアーを何回か、って事だと思いますが。) それから将来僕が出したいと思っているクリムゾンのツアーダイアリーと写真を集め た本の事についても話しをしたんだけど、 多分、来年の9月ぐらいには出版されると思います。 ロバートからは、僕の「Road Photos」(80年代に出版、その後絶版になり、なかなか再版出来ないでいます) の再出版について貴重なアドバイスを貰ったりもしました。

この土曜はHMVでのインストアの日で、ボストンの時と同様、ビル・ブルフォードと パット・マステロットは来ておらず、 残りの4人のメンバーだけでした。一緒に会場へ入っていくとなかなかの人だかり。 ロバートが珍しくスピーチをして、丁度14年前、同じモントリオールの、ここからほ んの数ブロックむこうで 80年代クリムゾン最後のショウが行なわれ、その時の録音が2枚組CD「Absent Lovers」として発売され、今日サイン会を やることになったと言うこと、それからProject Fourが結成されるということなどを話してました。
それから仕事、つまりサインに取り掛かったんだけど、BLUEのCDがサイン用にも販 売用に全然届いて無かったのにはがっかり。
(カナダ国内では販売会社と契約をしていて、ちゃんと用意される予定になってたの に。) でも、「Absent Lovers」がこんなに好評で嬉しかった。
サインをしている間、店でCDを掛けてたんだけど、すごく良い。
集まった人の何人かは僕の電子メール仲間で、なかの一人はクリムゾンをテーマにす ごい漫画を書いていて、これはぜひ将来の 「Crimson Road Diaries」に載せたいと思ってます。

帰り道は行くとき程いろんな事が起きなくて、サックスを練習しながらバンを運転す る人も居ないし、コーヒーショップにも停らず、ただ雨だけが往きよりは強かった!


July 22 update: Woodstock:

家では幾つかセッションをしたり、午前中は書き物をしたりして過ごしています。 友達の(しかもご近所に住む) Tom with the old Gaggia Artie Traumに引っ張られて、 近くのスタジオ「Make Believe Ballroom」で ドラムのNeil Wilkensonと共に何曲か録音したんだけど、 古いGauggiaのエスプレッソ・マシンがまだ動いていて、 すごく懐かしかった。エンジニアで、スタジオのオーナーでもあり、 バーテンもやってるTom Markが何杯もご馳走してくれて・・・ 「World Diary」の時にこの機械の唸ってる音を録音して 「Espresso and the Bed of Nails」っていう曲の冒頭に使ったことなんかを 思い出して話したりした。

クリムゾン・非クリムゾン関係のプランはまだ進行中で、 Project Fourは10月末頃にちょっとだけツアーします。
会場は北西部(訳注:バンクーバー、シアトル、ポートランド、 サクラメント、サンフランシスコ周辺?) で何カ所か決まってるようです。
Liquid Tension Experimentの続編の話も出ていて、 今回は出来ればツアーもと。
(でもこういうアルバムやツアーの話が全部ホントに実現したら、 僕らみんな人生めちゃくちゃになるよ!)




July 26 update: Woodstock:

ニューヨークシティでギタリストのJeff Golubのセッションに参加しました。 (そのセッションの)ドラマーのSteve Ferroneとは ここ暫く一緒に仕事をしていなかったんだけれど、 彼と話していて、僕も彼も少なくとも理屈の上では、現在もSpin 1ne 2woっていう バンドのメンバーなんだ、っていうことを思い出しました。



August 22: Woodstock.

皆さん、お久しぶり。本当に長いことアップデートできなくてごめんなさい。 創作活動に没頭していて・・・といっても音楽の創作じゃなくて、本を書いて いるんです。12月には書き終えて出版できるはずなんだけど・・・タイトルは 「Beyond the Bass Clef - ベース演奏者の生と芸にまつわる教訓、逸話、 エッセイ」っていいます。(う〜む、もうちょっと短い方がいいかな) (訳注:Bass Clefとはへ音記号のこと)

もう何年も前からツアーに出る度に僕は、僕らのような20世紀版ボヘミアンが 遭遇するいろんな珍しい事なんかを日記に付けてきました。それから音楽や ベース演奏についてのいろんなエッセイを、何年も訳もなく書き貯めてきた ものがあります。日記の方には僕の漫画っぽいイラストも一杯入ってます。 というわけで、これらをまとめることと、ベース演奏のいろいろ・・・ スタジオでのプレイ、ライブプレイ、そして練習とかいった事に関して、 あと何章か書き足したりするのに夏中かかりっきりでした。Musician Magazineの 2月号にはこの本からの抜粋が掲載されることになって、本自体の出版の締め切りが 12月っていうことに決まりました。出版元はPapa Bear Recordsで・・・ インターネットや電話での通販はもちろん、どこか販売元が取り扱ってくれれば 店頭でも販売したい。それから本自体が完成次第・・・多分10月頃・・・ このページにも抜粋して載せて行きたいと思っています。

秋からは忙しくなりそう:
10月にはLiquid Tension Experimentの2枚目の アルバムを録音します。出来上がり次第リリースして、1月にはツアーも出来たら、 と思っています。このグループに関してこのページで読んだことの無い人のために 説明すると、メンバーは僕以外には、ドリーム・シアターのMike Portnoyと John Petrucci、それからディキシー・ドレッグスのJordan Rudessです。

10月末には、クリムゾンファンへ捧げる更なる変化球、ProjeKt Fourが ツアーを開始します。メンバーはFripp、Gunn、MastelottoそしてLevin。 現在のツアー日程は、
10月23、24日:コロラド州ボゥルダーのFox Theatre(この新鮮な空気が欲しかった んだ!)
10月28日:シアトル(おお!もしかしてEspresso Vivaceへ行ってイタリア以外の国で 飲める最高の?エスプレッソを味わうチャンスかも)
10月29日:ポートランド(Pazzo Restaurantはまだやってるだろうか?)
10月31日、11月1日:サンフランシスコのGreat American Music Hall(Salsa Bikesの 友人達と北部へツーリングに行けるかも)

このプロジェクトにクリムゾンファンが慣れた頃には、新たな刺激が待ち受けてます。 11月1日にProjeKt OneのCDが発売。現在、去年の12月のロンドン、Jazz Cafeでの 4日間の即興演奏から編集作業中で、このプロジェクトにはFripp、Gunn、Bruford、 Levinが参加しました。1枚もののCDになりますが、これとは別に Discipline Cellectors' Clubからは同じ一連の公演からのものが2枚組として 発売予定です。詳しくはDGMのウエブ・サイトを見て下さい。下にリンクがあります。

12月の初めには8日間だけのBruford Levin Upper Extremitiesのツアーをやります。 多分また、大半が東海岸になりそうで・・・僕らがそう望んだ訳じゃなくて、 Bill Brufordのバンド、Bruford Earthworksが12月の半ばに西海岸のツアーをやる、 っていういことからそうなってしまったんだ。同じ季(とき)に同じ郷(とち)を 歩むのは罪科(とが)となるらしい。(どうしようもないことなら、せめて詩的に 表現してみます)他の地方でBLUEの来るのを待っていて下さった皆さんにお詫びします。 本当に、出来ることなら行きたいですし、8日間っていう短いスケジュールも 何とかしたいんですが・・・

1月にはLiquid Tension Experimentとして短いツアーが出来そうです。 まだブッキングも出来てなくて、どの辺りの地方を回るかは言えませんが、 最終のショウは1月末のロサンゼルスでのNAMMショウでの公演にしたい、と考えてい ます。
いずれにせよ(NAMMには)行って音楽関係の小売り業者と僕の本の販売について 話をしなきゃならないからね。(この本がCDショップで実際に扱ってもらえれば Papa Bear としてもありがたいんだ。)

来年の予定はというと、Peter Gabrielに関してはアルバムが完成するのかどうか、 するとしたらいつなのか、ツアーはどうなるのか等、何の連絡もありません。 みんなと同様、僕もひたすら期待して待つのみです。Sealは春にツアーをするかも しれません。そして(これって今年の春も言ってなかったっけ?)もしかしたら僕を ツアーに誘ってくれるかもしれないので、楽しみにしてます。夏の初めには、 資金繰りが何とか出来ればPapa BearからB.L.U.E.の2枚組ライブCDが出るかも しれません。すでに手元にすごい演奏のテープが十分あるし・・・今年の12月の ツアーでさらに増えるはず。Crimsonは9月と10月にちょっとツアーに出ると思います (これは1999年の話ですよ。今年じゃなくて。)最後はシカゴでの一週間連続での コンサートになります。それから9月頃にはまた別の本を出版します。これはもう 殆ど書きあがっていて、「The Crimson Chronicles:写真と日記で綴るキング・ クリムゾンでの18年間」という仮題をつけています。更にもう一冊出版に向けて 努力してるのは、80年代に一度出した「Road Photos」という写真集があるんだけど、 ずっとこれを再出版したいと思っていたんですが、オリジナルの写真のプリントも ネガも失くなっちゃってたんです。でも高品質なスキャナで、元の本から使える 程度のコピーが取れる、しかもちょっと縮小した版で出せば大丈夫、って言って くれた人がいて、今年の秋の仕事が一段落したら、これを試してみようと思ってます。

今朝、Robert Frippから今度のProjeKt OneのCDの発売について話を聞いたときに、 思わず「どうやってそんなすごい仕事が短期間で出来るんだ。僕は本一冊出すのに 20年もかかったというのに」って尋ねると、こんな返事が返ってきました。 「単純だよ。悲痛と苦悩を味わうのさ!」

では、お元気で。


Sep 22: Woodstock.

また長い間この日記を更新してませんでした。ロードに出ていなかったものですから(!)。ずっと家にいて、次に出す本の",Beyond the Bass Clef",を仕上げていました。出版日としては今のところ11月1日を目指しています。 でも、僕(執筆者)は原稿の仕上がりのデッドラインである9月15日をとうに過ぎてしまったことを認めざるを得ません。とはいえ、僕(出版者)はこのことに驚きはしません。だって、僕は執筆者がいかにギリギリのデッドラインで頑張っているって知っていますから!印刷の工程をこの冬の終わり近くまで余裕を持たせざるを得ないかと思っています。 残念ながら、配給社(Hal Leonard Books)とのコネクションがなくなってしまったので、書店に本を置けなくなってしまいましたが、Papa Bear Recordからの電話やWebでの直接販売を行うことで少ないながら販売をしていきたいと思っています。 抜粋をあと一、二週間したらこのサイトに載せたいと思っています。

Crimson - ProjeCKt Fourは10月初旬にリハーサルをし、西北部、西部で10月後半からツアーをします。日程の変更があったので最新の情報を載せます。
     10月23日 - Fox Theater, Boulder, CO
     10月24日 - Fox Theater, Boulder,
     10月27日 - The Rage, Vancouver
     10月28日 - Fenix, Seattle
     10月29日 - Fenix, Seattle
     11月 1日 - 7th Note, SanFrancisco
     11月 2日 - 7th Note, SanFrancisco

Liquid Tension Experimentの次期CDの録音スケジュールが10月中旬にあります。 これについてのご案内や写真をProjeCKt Four同様ここに載せるつもりです。


October 2, New York

King Crimsonの"Project Four"のリハーサルの為にナッシュビルに発つ前夜に、遂に、本を書き上げました。11月の早い時期には印刷を終えたいと思っています。タイトルは、 "Beyond the Bass Clef. The Life and Art of Bass Playing." で、抜粋をこのサイトに置きました。ここをクリックしてご覧下さい。

本を書いているうちに、僕のディスコグラフィーを更新する必要を感じました。このサイトに乗っているものは古いので来週ぐらいには更新したいと思っています。

Project Fourの音楽については特にニュースはありませんが、少しはコメントと、写真を来週には撮れるでしょう。10月後半のツアーの日程は下記の通りです。 クリムゾンのプランはいつものとおり流動的で、いつもの如く’フル・モンティ’、ツアーにしろレコーディングにしろ何一つ確かなことはありません。

ナッシュビルから帰ったらLiquid Tension Experimentの次作のレコーディングです。とても楽しいだろうけれど、人間ができる限りの早いプレイに向けてもっと準備をしなくては。

では、お元気で。


update、October 7, テネシー州のどこか(!)

クリムゾンとリハーサルするため、週末にここに着いてからの、好い事、悪い事、そして最低な事。

好い事:また仲間と集まるっていうのは本当に良いものだね!Projekt FourにはBill BrufordもAdrian Belew も参加してないけど、リハーサルをAdrianの家でやっているので、RobertやTreyやPatの他に彼(Adrian)にも顔を合わせはしたし、もちろんBillとは12月にまた会える。Pat Mastelottoなんて最後に会ってから2年振り!同じバンドの仲間にしちゃあ、長すぎるよね!僕らはバンドの将来の計画なんかも話し合ってるけど、6人編成クリムゾンが「全開丸出し」でツアーするのはまだ1年は先の事になるだろうね。すごく面白そうなのは、11月か12月に発売になるクリムゾンのDVDで、音楽も映像も一杯つまっています。(中には僕自身が家庭用のビデオ機や8ミリで取ったツアーの様子、たとえば日本のゲームセンターでクリムゾンのメンバーが並んでレーシングカーのゲームをやってるところなんて、信じられない物まで入ってます。)それからこのDVDにはインタラクティブな部分があって、そこではユーザーが歴代のクリムゾンのメンバーを自由に組み合わせて「21世紀の精神異常者」を演奏させられるんだ。ホントだよ!発売の時期や何処で手に入るかとかはまたお知らせします。当然DVDプレーヤーが必要なんだけど、それはみんな自分で何とかしてね!

悪い事っていうのは、僕らが滞在してるOprylandという場所のこと。これはナッシュビル市内じゃなくて、それ自体が一つの町でもない、なんていうかテーマパークとホテルの複合体のような物で、中西部の州からの観光客がカントリー・ミュージックのスター達を見にウジャウジャ集まってきて、カウボーイのブーツやウエスタン・シャツを買いまくってるような所なんだ。そんなんだから、朝、ホテルのカウンターはバスに乗って続々到着する観光客のチェックインですごい混雑、その中でキングクリムゾンの連中がファックスを使おうと必死になってる、っていう状態。これがすごく大変で・・・このホテルはビジネス向けに出来てなくて、僕はいまだに日曜に到着するはずだった宅急便を待っています。(本当はもう届いてるんだけど、僕の手元には結局やってこないんではっていう気がしてる!)この宅急便には僕の本の試し刷りが入っていて、それを急いで校正して印刷に回さなきゃならない・・・昨日、やっともう一度送り直して貰うための連絡がとれたので、これ以上仕事に支障のでないように、今度はAdrianの家に直接送って貰うようにした。それから、文句が多すぎる、っていわれそうだけど、この辺りの食事のひどいこと!最初の晩なんか、ハイウェイ沿いに走り回ったんだけど結局コンビニが一軒あっただけで、しかも、そこでみかけた「豚の皮の空揚げ」で気分が悪くなっちゃって、 瓶入りの水一本だけで我慢したんだ。

最後に最低な事:今回の、木曜日までのリハーサルに合わせて、先週の土曜日の飛行機で到着したんだけど、機材の入ったトランクが到着してなくて、それからも全然やってこない。「音速配達 」っていう運送屋(ネーミングがちょっとふざけすぎてるよね)にかける催促の電話も、だんだ ん言葉が荒くなってきて、それでやっと月曜にトランクの在処が分かったんだけど、これがな んとジョージア州!というようなわけで、リハーサルの初めの内はTreyのWarr guitarを借りてなんとか しのいでたんだけど、僕の機材が到着したのが結局月曜の夜。5日間のはずのリハーサルが正味3日になっ てしまった。

それからもう一つ「好い事」に戻ると、僕の本は今週、だいたい最終的な段階なんだ けど、すごく良い出来になってます。(僕って偏見ないはずだよね?)書き進むに従ってだんだん僕自身が良い書き手になってきたのが分かります。このページの上の方にも書いたと思うけど、興味のある人のためにこの本からの抜粋「In the Beginning」のページを作っておきます。 特にミュージシャンの人には面白いと思うんだけど。それからProjekt Fourのデジタ ル写真もとっているんだけど、例によって僕の骨董品パワーブックじゃそれを送るだけのパワーが無い。 こんどの週末にはこのページでお見せします。


Road update: Oct. 11, Milbrook NY., Out of the frying pan...

ナッシュビルでのクリムゾンのリハーサルは面白かったです。でも、いつもの通り、ここで作った曲を後のツァーで演奏するかどうかはわかりません。 後学のために曲のテープを各々に送ってもらえるといいのですが。

そして今僕はニューヨーク州のはずれにあるスタジオにいます。紅葉が金色に輝いて空は晴れわたり空気は素晴らしく新鮮です。でも、これは乗馬する人にとってであって、僕ら(Liquid Tension Experiment)はと言えば、窓のないスタジオに監禁されて丸一日中作曲とレコーディングに明け暮れてます。 10日間で作曲とレコーディングをやってしまう…なんでこんなことを僕らは自分に課しているんだろう?? 僕は例によって他のプレイヤー達 (Jordan Rudess, Mike Portnoy, John Petrucci.)が一分間あたりに叩き出す音の数にほとほと感心してます! 前のレコーディングのときは、すごく忙しいパートに取り組むとき、他のメンバーは辛抱強く僕を待っていてくれました。 この日がくることがわかってたので、Stickの早弾きの練習をしてきた僕は、今回は以前ほど絶望的に置いて行かれることはありません。 ここは、4人の男に3つのベッドルームがあるだけといういささか居心地が悪い状態であることもあって、真夜中すぎまでリハーサルが続くことはあたりまえ! クリムゾンの時とは大違い。あそこでは6時にはディナーでおしまいで、後は皆が一人になってそれぞれやるべき沢山のことをやってました。 ここでは僕の愛すべきSaeco Profiを用意して、フレッシュなエスプレッソでコーヒーブレークをとることで凌いでいます。

僕の本はきのう印刷に出しました。最初の本の注文を受け取るまでに、本の印刷が終わってウッドストックにとどくかどうか危機的状態。 というのは、愚かにも10月の終わりに出るBass Player Magazineに本の広告を 出してしまったからなんです。最初は10月の中旬には本が手元に届いている予定だったんですから。 またすぐ別の抜粋を載せます。


Road Update: Oct. 13, ニューヨーク州ミルブルック  "液体張力(Liquid Tension )が破水を招くの巻"

思いがけないスケジュールの変更がありました。今日、John Petrucciの奥さんが、急に陣痛が始まった(!)ていう電話連絡があって、彼がすぐにロング・アイランドの自宅へ戻ることになり、このカルテットの10日間のレコーディングの予定が全く分からなくなってしまったんです。それでも、まず彼におめでとうを言って送り出してから、今夜は一応残りの3人だけでジャムしてました。今後の予定は明日決めるつもり。僕は来週からP4のツアーにはいるから、ちょっと都合が悪いけど・・・さて、どうなることか。一つだけ確かなことは、今日僕らが仕上げるつもりだった曲は「When the Water Breaks (破水の時)」で決定!



Road Update: Oct. 14, ニューヨーク州ミルブルック - キアラのこと

Johnの赤ちゃんは女の子で今朝生まれました。Kiaraっていう名で、元気だそうです。けれど、バンドの方はギタリスト抜きでレコーディングを続けてはみたものの、ちょっとアイデア不足になってきた!まるでミュージック・マイナス・ワンの録音をやってるみたい。来週にはスタジオに戻ってきてくれるらしいから、期待しよう。(訳注:下の方に写真が追加されてます)
ところで、昨夜遅くメンバーと、このスタジオのいいところについてディスカッションしていたとき(ここでの我々のレコーディングは二作目です)、各々が密かにいいなと思っていたことが実は同じだったことが判明:それは…トイレットペーパー! これが実にやわらかい!!オーナーのPaulはブランド名を明かさないだろうから、 僕たちはここでまたアルバムを作りたいと思ってます…快適にね。


Update October 16: ニューヨーク州ミルブルック -- 休憩をとる

昨夜僕たちはJohnが戻るまでLiquid Tension のCDのレコーディングをお休みすることに決めました。ギターなしでやるっていうのは、全くローラーコースターに乗ってるような危なっかしいものです。でも、Johnがいなくなる前と後で沢山のマテリアルを録れたので、11月にまた集まれば数日で仕上がるでしょう。 僕たちが荷造りをしている最中にこのスタジオのオーナーのPaul Orofinoのところにコンピューターが届きました。彼は初めて触るそうです。 僕は去り際に彼がAOLにサインアップするのを見ました。… 彼がこのサイトの彼のスタジオについてのページにアクセスして、トイレットペーパーが僕たちのお気に入りだって書いてあるのを見たときの反応を見たかった!

"Beyond the Bass Clef" の校正刷りが今日届きました。 グラフィックデザイナーと編集者と僕とで調べたら、訂正個所が35もありました! まだ最終締め切りに間に合って今月末には出来上がるという望みを捨てていないんですけど…。 最初の章の"In the Beginning"のコピーがミュージシャンの間で回し読みされていると聞きました。まだ読んでいない方はこちらでちらっと読めますよ。


Update Oct 17, ウッドストック - Diegoのこと

ベィビーと言えば(最近みんなが話してることみたい)僕の友人のJarry Marottaと奥さんのVelerieのところにDiego Marottaが生まれました。 僕はようやくJerryのスタジオ、"Jerr'sVill"に立ち寄って、Diegoに会えました。 (なんと、生後一週間で既にセッションしてた!) Diegoのビートはどうだったかって?そう、少しパパみたいにレイドバックしてるけど、お目覚めのときじゃないと聞けないんだ。

では、お元気で。


Tour Schedule....


CRIMSON "Project Four"の公演予定です:


10月23日 - Fox Theater, Boulder, CO
10月24日 - Fox Theater, Boulder,
10月27日 - The Rage, Vancouver
10月28日 - Fenix, Seattle
10月29日 - Fenix, Seattle
10月30日 - Crystal Ballroom, Portland
11月 1日 - 7th Note, SanFrancisco
11月 2日 - 7th Note, SanFrancisco


Update October 17: ウッドストック--Diego君

また子供の話なんだけど、(最近はどこでもこんな話題ばっかりなんだ) 僕の親友Jerry Marottaと奥さんのValerieはDiego Marrota君の誕生を 祝っているところです。僕もやっとJerryのスタジオ「Jerr's Ville」に いってDiego君にお目に掛かることができました。(そのとおり。生後 一週間で早くもセッションに参加してるんだ!) で、Diego君のノリはどうかって? う〜ん、おやじさん似で、ちょっとレイド・バックしてたけど、 目が覚めてるときに会えなかったもんだから仕方ないね!


P4 ツァー - 0日目 - コロラド州Boulder  Oct. 22
Oprylandホテルでのドタバタの尾を引きつつ到着、バンドについての最初の批評.

 今日、バンドの殆どのメンバー(Trey Gunn, Pat Mastelotto そして僕、それから音響担当のChris Murphy とRobert Frazza)が国のあちこちからDenverに集合して、Boulderまでヴァンを借りて移動しました(Robert Frippは先に着いてました)。 Robertと僕はひどい風邪をひいていますけど、グループは明日からの公演とツアーには楽天的でいます。
これまでに僕が受けたインタビューでの印象では、殆どのKing Crimsonのファンの人たちはこの3つめの(Project Threeがどこへいったか僕は知らない!)小さな試みである"Project Four"にはまぁまぁの関心はあるものの、むしろフルメンバーでのツアーを熱望しているように思えます。

 僕は曲についてはやや遅れをとっています。僕たちはNashvilleでのリハーサルで一番出来のよかったものをテープに落としてあったのですが、このテープに関してはOprylandの例のホテルから最後のジャブをくらってしまいました。
一週間前にあのホテルをチェックアウトする際に、僕に届られていたはずのテープをホテルは見つけられなかったんです(さらに、速達で届いているはずの僕の本の校正刷りも届かないので、滞在中の6日間というもの毎日尋ねていたというのにです。結局それも彼らは見つけることができませんでした)
それから、僕が発ってから一週間後に、ホテルは、トニーさんの荷物(本とテープですって、まったくっ!)を受け取ったとPat Mastelotto宛てに手紙を書いてきました。ホテルはPatが僕の連絡先を知っているだろうと考えたらしい。(最初のチェックインの時から僕は僕の「存在」を彼らに「納得させる」ことができなかったんです。チェックインの際に、僕の予約を受け取っていないかのだけれど、予約ナンバーを持っていないかと尋ねられました。僕は書類を引っかき回して確かにそれを持っていたので彼らに示すと、彼らはコンピューターで探してみたが僕の予約は見あたらないが、Pat Masterotto様にはお部屋を二つご予約頂いておりますと言ったものです。(その前に、彼らはPatに部屋の予約をいただいておりませんと言って他のホテルに彼を紹介したというのに)僕は彼らにPatは二つも部屋はいらないし、一つだけでいいんだと分からせなければなりませんでした。思えばこれが彼らの組織のもつ、大きな欠陥に巻き込まれていく始まりではあったわけです)
いずれにせよ、Patはその手紙を僕に回送してくれたので彼にFedExでテープを送ってもらうよう頼みました。5日経ちましたが、届いていません - 何故僕は驚かないんだろう! - それで、曲がどういうものだったか頭にたたき込むことなしに出発しなければなりませんでした。
ただ一つ確かなことは、ツアーが終わって家に帰ったらそのテープが届いているだろうってことだけ!

夕食のとき、Boulderでの公演前の批評が書いてあるのを皆で見つけました。
"Boulder Weekly"のライターは、彼がいつも音楽をかけながら仕事をしているのだけれど、唯一編集長が彼がかけている音楽を止めさせたのが…そう、あなたの想像は当たり!King Crimsonだったそうです。
”なんという音楽的怪物”と、彼は言います。”Arlo Guthrieを聞かせて、という人たちは、どんなにこの曲を恐ろしいと思うだろう…我々のように出版社の殆どの人間にはそれはただの雑音にしか聞こえない。そしてそのことが、King Crimsonを僕が好ましいと思える所以だ”と。何と面白いツァー最初のレビューでしょう。 公演が終わったあと、どんなことを書かれるか待ち遠しい!


P4 ツァー - 1日目 - コロラド州Boulder  Oct. 23
コーヒーを探す、サウンドチェック、そしてギグ.

まともなエスプレッソを探すことで一日が始まりました。でも、それは難しくなかったんです。
ホテルはショッピングセンターのようなものの中にあるのですが、その近くにあったTeaberry Coffeeというところがとても美味しいものを出してくれました。 ツァー最初のギグはたいてい長くなって、サウンドチェックも問題だらけなのが普通です。
ホテルはダウンタウンにあるクラブへの行き方を間違えて教えてくれたらしく、僕らの目の前に広がったのはコロラドの大草原。それで、Boulderは正反対の方向だと分かりました!ヴァンでクラブまで走ること35分、Treyは歩いて行ったんですが20分で着いたそうです。
サウンドチェックは、がちゃがちゃとうるさく、異様に緊張した中で、僕には新しい曲の素材は何もはっきりとしないまま、ギグは全曲の通しに入ってしまいました。

公演そのものはとてもよかったです。
沢山の聴衆は、演奏が進むにつれ熱狂的になっていきました - 聞き慣れた曲を聞きたいという気持ちはもちろんあったのでしょうけれども、僕たちの演奏が気に入ったように見えました。
P4 audience at Boulder いくつか面白い叫び声が聞こえてきた中に、「何か踊れる曲をやってよ」(冗談ならいいなと思う - 僕らのグループはまったくそんなものじゃないから)とか、「トニー、何かファンクフィンガーを使うようなのをやってよ」というのがありました。 僕は少ないエレクトリックアップライトのソロのパート(弓を使って)に挑んでみたり、面白い”ゴムベース”をギルドのアシュボリーベースでやって、ヤジをもらってました。
2セットやったんですが、最初のセットは面食らうくらい短かったんです - 少なくとも僕にとっては。アンコールは"Vrooom"をやったんですが、これまでクリムゾンのフルメンバー6人でやったのとは随分と違ったものになりました。明日のサウンドチェックで、Treyと僕はこれまでよくやっていた、ベースラインをユニゾンで弾いていたところにハーモニーを加えて練り上げる予定です。まぁ大体において、僕たちは音楽とともにいることが幸せで、このプロジェクトがどうなっていくのかをとても情熱をこめて見ています。


P4 ツァー - 3,4日目 - コロラド州Boulder、カナダ・バンクーバー  Oct. 24,5
Boulderで二回目の公演、カナダへ旅をする.

Boulderでの二回目の公演が成功裏に終わって、僕たちにかかっていたプレッシャーはほとんどなくなりました(とはいえ、僕は数週間前にRobert Frippが書き上げたとんでもなく早いフレーズを、やっとの思いで覚えることができたんですけど) そして、二回目のサウンドチェックは大抵最初のよりも簡単に済みます(普通は新しい装置や借り物の装置があるものですから)。
僕はMusica Pro(メキシカンミュージックマガジン)にいる友人たちと会って、BoulderのPearl通りにある店で昼食を食べました。 ここはすごくよかった。もっと早く見つけていればよかった。
それから、画材屋に行かなくてはなりませんでした。というのは、僕は暇な時間があるといつもしつこいくらいに何か絵を描いているので、身の回りにある紙の裏側には全部描いてしまったからなんです。新しい鉛筆も買いました。

二回目の公演は最初のとはいささか違ってました。案の定、僕たちはうまくいったstuff(訳注:このstuffは曲、装置のいずれかよくわかりません…(^^;)を覚えてましたので、うまくいかなかったのは避けることができました(そして、うまくいかなかった新しいのも試しました!)僕は最初の回でStickとアップライトばかりで弾かなかったベースをもっと弾きました。それに、小さなギルド・アシュボリーを引っぱり出して”ゴム・ベース”の音を出してました。
Treyは素晴らしいソロを弾いてましたし、Patは更に力強いドラムを叩いてました。RobertとTreyはすごく入り組んだラインを殆ど魔術のように競演していました。 (僕はRobertが書いたこのパートを覚えなくてはなりませんでした!)
クリムゾンのフルメンバーでのツアーについて少しディスカッションしたのですが、 どうやら来年の10月あたりになりそうです - Bill Brufordがそれまで忙しそうなので。

日曜の移動日、僕たちはシアトルを経由してヴァンクーバーへ向かいました。
この長い話をかいつまんで話すのは難しいんですが…飛行機は遅れ、接続はうまくいかず、税関の書類は用意されてなかった - 8時半に出発して、着いたときには夕食時でした。日曜日よさらば!
とはいえ、ヴァンクーバーのダウンタウンにあるこのホテルは素敵です(去年僕がSealとのレコーディングのとき一ヶ月滞在したホテルの向かい側にあります)そしてオフの明日は皆に"Lush"という店を紹介しようと思っています。ここはこれまで見た中で一番大きな石鹸の店(訳注:soap storeですよ)なんです(僕は特別石鹸風呂が好きなわけじゃないけど、そこのは本当にいいんです)。
それから、ここでは近所の美味しいカフェを探す無駄な努力をしなくて済みます。 去年の滞在でここには僕の口に合う店が無いのを知ってますから。でも、水曜日のシアトル(アメリカのコーヒータウン)への出発のカウントダウンはもう始まってます。"Espresso Vivace"のコーヒーはおそらくイタリアとフランス以外で飲めるベストだと思います(Espresso Vivaceが出している本の抜粋を"coffee page" に載せました。この店の壁には彼らが作った素晴らしいカップの写真が飾られています!)

僕の本の印刷はやや遅れぎみですが、来週には出来上がるだろうと思います(最初に思っていた10月1日というわけにはいきませんでしたが)

"Upper Extremities" のツァー日程は決まっていますが、まだ変更が予想されるのでここには書いていません。9日間しかなくて、東海岸からスタートしなくてはならないのですが、現時点でAnn ArborかChicagoまで行けたらいいなと思っています。決まったらまたここに書きますね。



P4 ツァー - 5,6日目 - ヴァンクーバー
休日のこと、 Dick's on Dick'sでの公演.

まるで休日らしくありませんでしたが(実際休日だったんですけど、9時間も旅に費やされてしまって)"Lush," に行って、石鹸を来年かそれ以降の分まで買いました。それに、ばかでかいワッフルみたいな底のブーツを買いました - ステージで見栄えがするだろうと思ったのと、去年ここで沢山見かけたんです。

公演日:インターネットカフェへ行ったら、既にそこにはうちのクリューが二人いました。僕のサイトをチェックして(僕のパワーブックからじゃ出来ないんです。ありがとね、AOL)凄い組織力を確認できたんです!なんと!僕が写真を辛抱強いWebマイスターのDanに送ったところ、彼はなにをどうやったことやらそれを僕がWebで見るまでに何と45分もかからなかったんです。

公演ではまた沢山の聴衆がきてくれました - でも、問題が一つ:例のブーツです。 まず最初にこれは僕をすごく背が高くしてくれました。それで、サウンドチェックのときに普通の靴で会わせてあったアップライトが低くて、まるでチェロを弾いているみたいになりました!勿論僕は演奏を止めて高さを調整できませんでしたので、チェロを弾くようにして一曲演奏しなくてはなりませんでした。それから、エフェクタのペダルを踏むのにトラブルがおこりました。驚いたことに、ブーツは(まるであたかも心をもったかのように - 古いRobert Frippの言葉から引用。悲惨なステージの後で、彼は「ブーツが僕に嘘をついた」と言いました) 一度に3つのペダルは踏まなかったものの、オフロードタイヤみたいに幅の広い靴底はえらくスペースをとって、たびたびボタンを踏み違えました。

チェックアウトに遅れたので明日か今夜遅くにシアトルのEspresso Vivaceが どうだったかレポートします!


P4 ツァー - 7日目 - シアトル  Oct. 28
シアトルまでドライブ、まず、コーヒー(!)、それからギグ.

ヴァンクーバーからのバンドの面々とのドライブは3時間があっという間に過ぎました - 僕は今いつでも(ギグの後や夜遅くまでも)スケッチをしていますので、ヴァンの中の光景を描いて楽しんでいました。(ぼくはまだじっとしていないものを描くのはうまくないんです)ホテルにバッグを置いたら、真っ直ぐにコーヒーを楽しみにEspresso VivaceのあるCapitol Hillまで歩いていきました。あそこはぼくをがっかりさせませんでした - 困難な決断をしなくてはならなかったのは、僕の好みはエスプレッソなんだけれど、あそこでは素晴らしいラッテがお勧めだということだったんです。僕は結局エスプレッソを選び、明日町を発つ前にラッテを頼もうと思いました。 この町について言えば、僕はコーヒーについての執念は誰にも負けないつもりだったけれど、シアトルはどうも度を越しているようです。Vivaceからの帰り道で、"Coffee Messiah(コーヒー救世主)" というカフェを見かけました。大きなロゴが描いてある上にはイエスの頭が乗っかっていて、彼の後光のところには"Seattle USA"と書いてあって、そしてその下には"カフェインは救いたもう"と書かれています。 僕は通り過ぎることはできませんでした…できるわけないでしょ!店に入っていきました…壁一面にイエスの肖像画が飾られているのを見た後、経営者が僕に鍵を渡しながらトイレを見るように言いました。おそるおそるその小さな部屋に入っていくと、ミラーボールやら何やらで、まるで小さなディスコのように飾られています。壁に"25セント"と書いた小さな箱があったのでお金を入れてみると、赤いライトが点滅してミラーボールが回り始め、スピーカーは"Disco Inferno"を喚き出しました。ワォ!なんちゅうカフェ(驚くことはありません、彼らはWebサイトを持ってます。僕はまだ見ていないけど、アドレスはcoffeemessiah.comです)

公演はこれまで最高で、これはとっておくべきものだと思いました。録音が(ADATで)うまくいっていれば、ライブアルバムを出す候補になるでしょう。いい演奏をした晩に限って録音のトラブルがおきるように思えます。事実、エンジニアのJohn Sinksはドラムの音量がしばらく落ちたことを知らせてきました…どれくらいの長さか見てみなくては。


P4 ツァー - 8日目 - シアトルからポートランドへドライブ  Oct. 29

一日は"Vivace" カフェにまた行って、名高いラッテを飲むことから始まりました。このところ怠けていた日記を書いていると、Pat (Mastelotto)が入ってきました。昨日彼にコーヒーの店のことを話してあったので、彼は朝早く起きて"Coffee Messiah" と "Espresso Vivace." に来たんだということでした。ここは素敵です。僕たちはコーヒーを飲み終え、Green Cat Cafeのおいしいマフィンを食べに行き、それからFillipiの本とレコードの店に行きました。

ポートランドへのドライブの道中、ヴァンに乗ってる僕たち7人はリアル・ロックしてました。遅れることなく着いて、ホテルは町の真ん中にあったので、僕たちは子犬みたいに浮かれてました。 僕の好きなレストランのPazzoはケーキ・ベーカリー部門を造設してたのでPazzoの味を夕食時まで待つ必要がありませんでした。 昨夜はそこでの食事はやめて、めずらしくRobert (Fripp)も我々と一緒に2,3人でホテルの近くにあるギリシャ料理店に行きました。とても静かで素敵な店で、僕たちのバンドについてのディスカッションにはうってつけでした - 静か…少なくともキッチンからベリーダンサーが、大音量のギリシャ音楽とともに現れるまでは。 彼女は僕たちのテーブルに近づいてきて、指につける小さなシンバルを打ち鳴らし、 お尻とおなかの筋肉をうねらせながら僕をベリーダンスに誘いました。野菜のムサカ (訳注:ムサカはひき肉とナスを重ねてチーズソースをかけて焼いたギリシャ料理)とフェタチーズ(訳注:羊またはヤギの乳から作るギリシャの白いチーズ)とスパニコピタ(訳注:ギリシアのパン)がもう僕のベリー(お腹)に入ってパ・ドゥ・トロァ(訳注:バレエ用語、三人の舞踊)を踊ってましたので、丁重にお断りしてメンバーの他の誰かを代わりに勧めました。 まぁ当然のごとく誰も誘いに乗りませんでしたので、悲しいかな、ベリーダンサーは他のテーブルに行っちゃいました。 その晩遅く、ホテルに帰ってからRobertがベリーダンスみたいな格好をしてる様子をスケッチしました!


P4 ツァー - 9日目 - ポートランド Oct. 30
本日は多くの進展あり

来週、Capitol RecordsからJohn Lennonの仕事のアンソロジーCDが4枚リリースされることになったと聞きました。タイトルは、Onceuponatimeといいます。そして、その中の一曲の、"I'm Losing You"のビデオを撮る計画が進行中なのだそうです。この曲はかつて、僕とRick Nelson、それにBun E. Carlosが参加しました。かいつまんでお知らせすると、このビデオに僕を入れたいと言ってきたんです。ビデオ撮りは来週ロス・アンゼルスであります。それで、朝サンフランシスコから飛行機で発って、ビデオを撮り、また飛行機で戻ってきて午後からサウンドチェックをやって、夜にはギグをやるということになるかもしれません!

もっとこんな大騒ぎじゃないお話をするなら、今日の午後僕は大きな書店のPowell'sに行き、それからポートランドの南東にある、Artichoke Musicという店をやっている友人を訪ねました。Artichoke Musicは素敵なレコード屋さんであるのに加えて、静かな演奏をやれるステージがあります。それに、いいカフェもあります(僕のエスプレッソは店番をしているベース奏者がいれてくれたんですけど、もちろん、素晴らしかった!) 彼らはヴァーチャルに訪れたい人のためにartichokemusic.com を用意しています。
僕たちは書店での本の売り方についてディスカッションをしました。何故出版社が僕の本のサイズを大きくするか、あるいは少なくとも背を高くしたがったのか(そうすれば展示する棚からタイトルが目立つようになります)。とは言え、僕は販売上の理由から本のパッケージデザインを提示されることはすごく嫌でした。かつて、CDがちょうど僕が書店で見た棚からはみ出た本のように、背の高い箱に入れられて売られていたのを思い出しました。あの箱は、単に既成の棚ではタイトルが目立つようにする目的だけに作られていました。
Peter GabrielとStingは、長い間大変な思いをして、余計な段ボールを浪費しないでCDをリリースできる自分のレコード会社を持つために闘ってきました。彼らは結局成功して、全部のCDのパッケージが再考されるようになったばかりか、棚のデザインまで作り替えられました!紙のことを考えれば、毎年何百万枚ものCD販売から保護されるようになりました。まぁ、僕は自分の本が産業の再デザインまでひきおこすとは思いませんけど、否応なくサイズは6×9インチに決まりましたから、これでおしまいさ!

サウンドチェックで、僕宛に届いた新しいベースを見つけてびっくりしました。 Mark Warrが作って送ってくれたんだけど、何と弦が一本しかない!チューニングはLow-B♭。本当にいいベースで、Project 4 で弾いている曲に使えそうです(でも、Liquid Tension Experimentsの手数の多いパートには使おうとは思わない!)このベースの弾き初めは、公演の最初の曲で使ってうまくいきました。


P4 Tour - 10日目 - サンフランシスコ, November 1
コンピューター メルトダウン

サンフランシスコの公演で、Frippが珍しく聴衆に話をしました。曰く「 この中にはFrippのサイン入りの品物が欲しい方がいらっしゃると思います。 公演の後で、売店のSidがお好みのCDをお売りすることになっています。全部Frippのサインが入ってますが、そのサインをするのは…私のです!」

なんてこった!僕のパワーブックは唯一残っていたポートがイカれてしまいました。ロードダイアリーを書いたんだけど、送れなくなってしまった。 (モニターエンジニアのChris Murphyが真夜中なのに彼のコンピューターを僕に使わせてくれました)でも、何枚か写真をアップロードしますね。水曜に家に戻ったらレターをアップします(月曜にロスアンゼルスでのJohn Lennonのビデオを録ってサンフランシスコの公演に戻るってことも書きます!)



P4 Tour - 11日目 - サンフランシスコ, November 2
レノンの録画

コンピューターはまだ駄目ですので、また夜中にChrisの部屋で彼のを使ってます。 今日はロス・アンゼルスでJohn Lennonの"I'm Losing You"の録画をしました。 僕がスタジオに着いたとき、Rick Nielsen(これが彼の名前の正しい綴りです)とBun E. Carlosがいて、僕のWebサイトを見てました!僕たちは、前にこの曲をレコーディングした時…1980年の8月以来会ってなかったんです。驚いたことに、僕たちは18年経ってもこの曲の自分のパートを全員が覚えていました。 ビデオ撮影はとても楽しくて、またプロフェッショナルなものでした - 僕たち3人が演奏しているシーンの合間に(白いスクリーンにJohnのフィルムが写っていて、そこに僕たちが加わるんだ)自転車に乗ったり、大きな風船を持ったりするシーンを録りました...このテイクの合間に僕はRickのコンピューターで彼のサイトを見たりして遊んでました。彼の、Cheaptrick.comはホテルルームのようなインターフェースで、訪問者は鍵を貰って中に入っていくようになってるんです。一度見てごらん!

最後のショットは、(僕はサウンドチェックがあるのでサンフランシスコに飛行機で戻らなくてはならなかったんだ)緑色のペイントをバケツから壁に投げつけるってものでした。その意味は分からないけど、ともかく飛行機に遅れないように急いで 結局間に合ったんですけど、飛行機の中で僕はズボンと靴に緑色の絵の具をつけたままでした!何て楽しいビデオの記念でしょ!


発売開始!

ただ今入荷。オーダーはFax かお電話で 、あるいは、オンラインオーダーフォームで。

[最初の章を読む]
"Beyond the Bass Clef"

”....楽しい博識のごたまぜは、多くのロードとスタジオでの時間を過ごしたトニー・レビンならではのものだ。時にはこっけいに、時には深遠に、この本はミュージシャンとしてトップの地位にいる者の生活をかいま見せてくれる。ベースと生活において、この本以外に、トニーの数十年に及ぶ経験からこの両者を学ぶ恩恵は得られないであろう。”
------Karl Coryat, Bass Player Magazine総編集長

”この本はこれまでよんだことのある音楽の本で一番楽しいもののひとつです。私はトニー・レビンはちょっと変だと思ってましたが、やっぱりそうでした。
------Victor Wooten

アップデート、Nov. 6、ウッドストック

やーれやれ、本が届きました。とても豪華な仕上がり - 印刷屋さんにお礼をいいます - 本が実際に仕上がってくるまで、ほんとにスリルいっぱいでした。 長年かけて書いてきたロードでの話や仕事の話が一杯に詰め込まれて、いよいよ出版できることになりました(この本で、僕のいくつかのことはの綴りのまちがいを対峙できました!)僕がIn the Beginningのページを載せてたのは、Webのあいだではかなり有名になったみたいです。1,2日したら別の章を載せますね。

P4ツァーはクリムゾンのこれからの素材を生み出すという点で成功でした。僕たちはこのラインナップをこれからもっと発展させていけそうです。ライブアルバムを出すかって? わからない。けど、これまでの歴史からいって、出るほうに賭けていいね。

ロサンゼルスで行われたJohn Lennonの新しい作品、 "I'm Losing You" のビデオ撮影はすごくワイルドでした。このときの Bun E. Carlos と Rick Nielsen の写真は P4 Tour ページにあります(このページのちょっと下にもあります)。もっと下のリンクのところに、Cheap Trick のサイトへのリンクを加えました。

Liquid Tensionグループは2,3週のうちに再度スタジオで先月から始めたレコーディングの仕上げにかかるでしょう。

B.L.U.E.ツァーは12月の初めに決まりました。僕たちがいかない街でのチケットを買う予定だった方にはおわびします。メンバーのラインナップは、CDと同様、Bill Brufordがドラムス、David Tornがギター、Chris Bottiがトランペット。現在決まっている日程は:

Dec. 2 - Phila (T.L.A.)
Dec. 3,4 - New York (Bottom Line, 各晩とも2 回公演)
Dec. 5,6 - Boston
Dec. 9 - Chicago (Park West)
他の詳しいことが決まったらまたお知らせします。

僕は今から寝ころんで本を読むつもりですけど、もしまた綴りの間違いを見つけたら、涙で髪を濡らすことになるでしょう(ちょっと待てよ、僕には髪はなかった....)

では、お元気で。


アップデート、Nov. 15、ウッドストック

僕はあまりたびたびパーティーには出ないのですが、今週は特別のパーティがあって、出席してきました。それは、Warren Bernhardtの誕生パーティーだったんです。彼は、僕のウッドストックでのご近所で、かつては二度も同じ、White ElephantとL'Imageというバンドのメンバーだった素晴らしいピアニストです。 僕がはるか昔にウッドストックへ引っ越してきたのは、L'Imageに参加するためだったんです。僕がやってくる前にたくさんのミュージシャンがここを愛したように、僕もここが好きで、とどまることになりました。 このバンドはすごく素晴らしくて、数多くのリハーサルや演奏をやりましたが、レコードは作りませんでした。それで、悲しいことにこの頃の僕たちの演奏を聴く手だては今はもうありません。 さて、現在に戻って、パーティにはL'Imageのメンバーを含むたくさんのミュージシャンが出席していました。Warren、Mike Mainieri、Steve Gadd 、そして僕。 いえいえ、僕たちはジャムセッションはしませんでしたよ!

ここに僕の本がどっさりあるのはちょっとした眺めです。(友人のEdと僕は4,000ポンドの本をうちの納屋に運び入れました。こんな重いものを書き上げただなんて信じられない!) この本を書いている間、会う人ごとにもうすぐ書くよ、とか、殆ど出来上がったよ、とか殆ど終わりのないような気がしていました。これはバンドで仕事をしているときとは全く違ったことで、すごく満足できることです(例えば、パーティーでSteve Gaddに僕の本を渡しました。彼についての章を楽しんでくれるといいけど!) Warrenは3枚の素晴らしいCDを録音して、彼自身の会社で売っています。(僕のPapabearレコードに似てるけど、彼の会社の方が新しいと思う)彼はWebサイトを作成中で、今のところオーダーを888 679-1178で受け付けています。

僕の友人のRobbie Dupreeは2,3ヶ月前にウッドストックでやったライブのCDの制作が終わり(僕はBearsvilleのコンサートに行って、一曲参加しました)、彼の webサイトで買うことができます。

B.L.U.E.ツァーも始まります。Bostonでの公演が12月5日、6日にCambridge House of Blues(ここは僕たちが前回のツァーで最後にやったところです。 もうお馴染み!)それから、ウッドストックでの公演も追加しました12月1日にJoyous Lakeで。(皮肉にも、ここは遙か昔の'70年代にL'Imageの最初のギグをやったところ)

本の中から別のストーリーを載せました。ご覧になって見て下さい。 これはPeter Gabriel バンドを巡るたくさんの物語の中の一つ(ツァーでは本当に有り得べからざることがおきました)で、"The Alternative Travel Agent"といいます。

では、お元気で。


これは、僕の本からではなく、最近のツァーからのお話。

「再会した指輪」

Project Fourのツァーの最中に僕はJohn Lennonの"I'm Losing You"のビデオに参加するように呼ばれました。 その曲は、最近リリースされたボックスセットの中からシングルカットされることになっています。この撮影のために、サンフランシスコからバーバンクまですごく早い時間のフライトで飛んで、朝から撮影をし、そこからまたサウンドチェックに遅れないようにサンフランシスコまで午後一番のフライトで戻るという計画が立てられました。
まだ眠い中、バーバンクのスタジオに到着するやいなや当時そのLennon の曲で一緒だったRick NielsenとBun E. Carlos(Cheap Trickのギタリストとドラマー)から歓迎されました。僕たちはお互いに最後に会ったのが1980年の8月だったってことを悟りました。Rickは彼の息子さんの誕生日だったことでその日付を覚えていたんです(それに、彼は僕たちの誰より記憶力がいいってこともあるんです!)

僕は自分のベースを持ってきてたんですが、色が悪いって言われて(!)別のMusicManのベース(黒いの)を店から借りなくてはなりませんでした。
僕たちが演奏しているシーンを撮影していたとき(白いスクリーンを背景にして、この背景にはJohnが描いた絵を編集していれることになってるんだそうです)僕の指の結婚指輪(最近新しく僕の指に追加されたもの。僕はこの5月に結婚しました)がベースのネックの上に音を立てて当たってしまうことに気づきました。
このベースが新品でしかも借り物なので、これに傷をつけたくなかったものですから、初めて指からリングを外しました。だってそれ以外方法が思いつかなかったんですもの。 僕はリングをポケットに入れました。

撮影はうまくいきました。でも、いつものことながら、撮るべきものが時間のわりに多すぎたんです:バンド全員、それぞれのミュージシャン、僕が首を振って頭から何か滑り落とそうとするところ、Rickが何かを踏んづけようとしてるところ、バンドが風船を飛ばそうとするところ、自転車に乗るところ、壁に緑色のペンキをかけているところ...これが僕が待っている車に飛び込んで、フライトに急ぐ前の最後のショットでした。僕のズボンの足のところにはペンキがついたままでした。
僕はサンフランシスコに着くまで完全に眠ってました。
その夜の公演の後で、僕ははじめて結婚指輪をしていないことに気がつきました。ズボンのポケットを探しましたが、どこかに落としてしまってました。 翌日、スタジオ、ユナイテッド航空に電話し、ロサンゼルスへいくまで通ったところ全部に問い合わせましたが ああ…指輪はありませんでした。

一週間後、ニューヨークの自宅に帰ってたら、ユナイテッド航空から電話がありました。
やった!僕が言っていた普通の金の指輪を町はちがうけれども飛行機のトイレで見つけたって。変だな、飛行機では僕はトイレは使わなかったぞ。次の日、小さなパッケージが届きました。僕と妻のAndiは熱心にその包みを開けてみました。確かに僕のによく似た金の指輪です…でも、僕のじゃない!Andiはユナイテッド航空にお礼の電話をして、でも違うから見つかるまで探してくれるように言いました。
彼女の電話の様子を聞いていると:「いいえ、彼は飛行機で指輪を外したんじゃないの。 ポケットに入れててそれが落ちちゃったんだと思うんです。」....「いえ、彼はロサンゼルスで外したの」...「いえ、彼は外さなくちゃならなかったの...」「あなたは分かってないわ。彼はミュージシャンなの。それで、撮影があって....、そう、とにかく彼は指輪を外したんですけど、別にそれで私はくよくよしてません」(後で彼女は、相手の声はずっと「あーはぁ…」と、実に疑わしげな様子で答え続けていて、何故このヒトは指輪を外したのがハリウッドだったという、ミュージシャンである夫を信じているのか不思議でならない様子だったと言ってました)

この物語はハッピーエンド:次の日、別の指輪(今度は僕の指輪)が郵便で届きました。 驚異的にもユナイテッド航空は探し出すことができました。僕たちは前に送られた指輪を感謝の手紙とともに送りました。二つの指輪が一つのバーバンク、カリフォルニア間の旅行で出会ったのは何という偶然でしょう。どこかの誰かサイズが同じ結婚指輪を同じ飛行機でなくしたのは何という偶然でしょう。指輪を外したは、どんな弁解をしたんだろう???


ROAD DIARY アップデート - Nov. 22, Millbrook NY. - Liquid Tension 水漏れを直す。

僕たちは先月始めたアルバムのレコーディングを終わらせるためにスタジオに戻ってきました。John Petrucciの赤ちゃんはとても元気で、彼が僕たちにもたらしたレコーディングの中断は価値があったように思えます。というのは、今、僕の指はクリムゾンのツァーの後で確かに敏感になっています。これを書いている今、他のメンバーはまだスタジオにいて、一日中殆ど休まず曲を書いたり新しいLiquid Tension Experimentsの叙事詩を学んだりしています。 彼らの忍耐力は驚くべきことです。今週は僕は時々今度行われるB.L.U.E.ツァーの為の練習をしなくてはなりません。そちらの曲はこちらのとは異なってはいますが、 なおスティックプレイヤーであることが要求されます!

ここ、Mullbrook Soundスタジオには新しい特徴があります。オーナーのPaulは彼のたくさんのヴィンテージギターアンプを調整室に積み上げて、ギタープレイヤーがトラックのオーバーダビングの際にどれでも選択できるようにしました。 すごく整頓されてる...これはスタジオの一番の特徴として、トイレットペーパーにとってかわるかもしれない!おぅおぅおぅ...もうスタジオに戻らなくちゃ。

Mike Portney  Paul's vintage amps


ROAD DIARY アップデート - Nov. 27, Millbrook NY.

一日家族と食事するため(ゲップ)お休みを頂いて、Millbrook SoundのLiquid Tensionに戻りました。アルバムは最終の仕上げの段階に入りました- 最後の一曲を残すだけで、あとは調整とオーバーダビングに入れるでしょう。 1月のライブのことを考えてみると、ロサンゼルスのNAMMショーでは確実にやれると思います。

栄えある我らのサイトマネージャーのDanは、休日にもかかわらず僕の新しい写真をページに載せてくれました。Webサイトマネージャーの「休日」っていうのは、他の僕らのとは違ってるみたい!さて、どうやって彼に感謝の意をあらわそうか?もっと写真を送ろう!

Bill Brufordは今週末にロンドンから到着し、月曜にリハーサルをやって、火曜からツァー開始です。キング・クリムゾンのセグメントと再会してDavid TornとChris Bottiに会えるのはいいことです。前回のツァーでは音楽の上で良い成果をおさめたし、今回もアドベンチャーを続けられたらいいなと思ってます。もちろん、ツァーの日記もここに載せます。

Mike's self-portrait  ..and Jordan Rudess as The Wizard!


ROAD DIARY アップデート - Nov. 28, Millbrook NY.

Liquid Tensionのレコーディングは最終段階に入っています。 今日はいつもながらの写真撮影のため、仕事をお休みしなくてはなりませんでした - これはバンドでいつも議論の対象になることなんです - 写真が必要なのはわかっているんですが、でも、撮影するとなると大抵丸一日仕事を中断させられるのが常なんです。 (1995年にTHRAAKをRealWorldスタジオでレコーディングしていた時のクリムゾンを思い出しました。ロバート・フリップは一日レコーディングできなくなると写真撮影を断ったんです。レコード会社は中断する時間はほんの一時間だと主張しました。それで、僕たちは撮影のスケジュールを空けたんです。でも、丸一日かかりました。)

でも、今回は早く終わりました。僕はこの間に面白い写真がたくさん撮れたので、 写真のページを新しくつくることにしました。サムネイルをクリックするとキャプション入りの写真がご覧になれます。ドリームシアターのファンの方はきっと楽しめると思います。

明日にはWoodstockに来週から始まるUpper Extremitiesのツァーの準備に戻らなくてはなりません。 でも多分まだここで少しベースパートの修正をしなくてはならないでしょうけど。 旅行の日程と計画は僕に任されているので、みんなうまくいくようにするのに凄く忙しいんです - 他の皆が寛容であってくれればいいんだけど(まだニューヨークのホテルを探してるところなんだ!)


この続きは、1998年12月、BLUEツァーダイアリーをご覧ください。


Dec. 20, 1998 - Woodstock NY

ツァーが終わり、ホリデーシーズンのために家に帰るのは素晴らしいことです。 BLUEツァーは楽しく、大成功でした。 僕たちは全公演を録音し、ライブCDのための良い素材が沢山録れました。 僕たちの次の挑戦は、また集まって更にツァーに出られる時間を探すことです。沢山のスケジュールに依存しますから、そうそう出来ることじゃありません。僕たちはロードレターのアーカイブを作りました。

クリスマスシーズンなので、"Beyond"本から別の抜粋を載せました。タイトルは、 "血塗られたクリスマス"で、これは、Peter Gabrielが公演の最中にうっかりと僕の頭をマイクスタンドでぶん殴ったときのお話です!

僕について言えば、来月の予定は決まっていません(ヘイ、僕はミュージシャンだよ!)Liquid Tensionは少しか沢山ツァーをやるでしょうし、ロサンゼルスのNAMMショーにも月末には現れるのは確かです。1月27日にはロサンゼルスでKing Crimsonが新しいCrimson DVDの発売イベントを開きます。僕はNAMMショーでは多分Trace Elliotのブースで、音楽の小売店の人に僕の本を売ってくれるように働きかけたいと思います(!)(この見本市で何が起きているかという写真をアップするには良い機会です - 毎日更新できたらいいですね)

Sealの今度のツァーのためのリハーサルの可能性もあります。 この状況は、すべてのレベルのミュージシャンにとって典型的なものです。山ほどの仕事があって、他の日程とぶつかってしまったり、あるいは他方では、まったく仕事がないか!そしてしばしば、頭の上にギグバッグを積んで飛行機に乗っているとしても、本当に仕事があるかどうかは分からないんです。(時々はその場所に行っても「計画が変わった」と言われるんです。堅実な生活を好む人は普通はフリーのミュージシャンにはならないね。

良い休日を


Dec 31, 1998 - Woodstock, NY

クリスマスは、いつも通りこの小さな町の楽しいイベントでした。 クリスマスイブにはこの町のほとんどの住人たちが連れ立って、毎年のサンタの色々なビックリの登場の仕方を楽しみに村の森に集まります。彼が色とりどりの風船にぶら下がって空中に浮かんでいた(クレーンの助けを得てだけど)のは壮観でした。

ホリデーシーズンの伝統といえば、"Wurgengel"の瓶を持っていました。これはとても強くて辛い飲み物で、ずっと前に手に入れたもので、寒さを吹き飛ばすには完璧な代物です。これはもうずっと前に作られなくなっていて、この最後の瓶を沢山の年のクリスマスのために大事にとってあったんです。この飲み物には面白い話があって、"Beyond"本の中に書いてあります。この部分の抜粋をページに仕立ててみました。タイトルは、Wurgengelという言葉を翻訳したもので:”Strangling Angel(天使を絞め殺す)”。

音楽のニュースでは、休日のあいだVonda Shepherdのレコーディングをしていました。とても良い曲で、以前に僕が参加してとても好きだったアルバム'unknown'(Tim FinnとRichard Thompson)のプロデューサー、Mitchel Froomとまた一緒に仕事ができたのは楽しかったです。

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